日産ノートe-POWER NISMO vs ノートe-POWERモード・プレミア 徹底比較!

日産ノートe-POWER NISMO vs ノートe-POWERモード・プレミア 徹底比較!
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人気のe-POWERにプラスαのスペシャルモデル

ノート e-POWER モード・プレミア(左)とノート e-POWER NISMO(右)

2012年に登場した現行の日産ノートは登場以来、日産の屋台骨を支える重要なモデルとして国内販売を支え、日本自動車販売協会連合会が発表する乗用車車名別販売台数では常にトップ10入りを果たしていたが、2016年のマイナーチェンジで『e-POWER』が追加されて以降、その人気は更にアップ。

何と2016年11月の乗用車車名別販売台数は、日産サニー(6代目・トラッド)以来、30年2ヶ月ぶりの販売台数トップの15,784台を記録。その後も12月は12,403台(2位)、2016年1月は14,113台(1位)、2月は14,859台(2位)とその勢いは止まらない。

人気の秘密は、モーター駆動による「力強い走り」とEVのデメリットの1つである「航続距離」の問題を「お手頃なプライス」で両立させたことだろう。また、アクセル操作のみで加速/減速が可能な「ワンペダルドライブ」も、これからの電動化時代を感じさせるポイントの一つと言えるだろう。

一般的には「3万台を超えると街中で見かけるようになる」と言われるが、そうなると他人とは違うプラスαが欲しくなるのが本音だろう。そんな要望に対してノートe-POWERには2つのスペシャルモデルが用意されている。1つは『ノート e-POWER NISMO』、もう1台が『ノート e-POWERモード・プレミア』である。

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モダンかつ洗練された高級感がウリの“モード・プレミア”

ノート e-POWER モード・プレミアノート e-POWER モード・プレミア

モード・プレミアをおさらいすると、オーテックのカスタムカーブランドと言えばライダーやアクシス、ボレロなどが有名だが、新たな提案としてエクストレイルから設定されたブランドだ。“ノーマルに対してプレミアム感をプラス”と言う意味ではアクシスに似ているが、アクシスは木目や革を用いた正統派の高級感に対して、モード・プレミアはモダンかつ洗練された高級感がウリとなっている。

エクステリアは専用デザインとなるメタル調フィニッシュのフロントグリル/フロントバンパー/ドアミラー/リアバンパーフィニッシャー、アルミホイール(切削光輝)などをプラス。いわゆるベタな高級感ではなく細部にまでこだわる“オトナ”なコーディネイトである。特にフロント周りはVモーションの比率を変えることで、パッと見た瞬間からノーマルとは異なる世界感を演出している。

インテリアはウォームトーンの「グレージュ/ブラウン」とシックな「ブラック/ブラウン」が選択可能だが、どちらも日本車離れしたモダンなコーディネイト。更に専用本革巻ステアリングと専用シルバーフィニッシャーも採用。シート表皮はスエード調トリコット/トリコットだが、縫製パターンをノーマルの横基調に対して縦基調にすることで、レトロなイメージ。そういう意味では嫌みのない高級感がプラスされている。

これだけなら普通のドレスアップモデルなのだが、モード・プレミアにはこの内外装にふさわしい走りをプラスさせるオプション「ツーリングパッケージ」が用意されている。

フットワークは質量やバランスまで考えた効果的な部位に追加されたボディ補強(フロントクロスバー、フロント&リアメンバーステー、センタートンネルステー、テールクロスバー)に専用16インチホイール+195/55R16タイヤ(ヨコハマDNA S.drive)、専用チューニングのサスペンション&電動パワーステアリングなどの専用アイテムを採用。

更にパワートレインはファインレスポンスVCMにより、アクセル操作に対する加速レスポンスの引き上げと、回生ブレーキの減速度を車速に対してフラット特性に変更、発電マネージメントもリニア感を増すセットでワインディングなどを1ペダルで気持ち良くドライブできるように最適化されている。ちなみにe-POWERの特徴の一つである「3ドライブモード」も専用チューニング(ECOのみノーマルと同じ)となっているのだ。

仕様は基本一緒、でもオーテック/NISMOの色がちゃんと出ている

ノート e-POWER モード・プレミアノート e-POWER NISMO

これだけ手が入って8万6,400円高は、正直言って大バーゲンと言えるが、これらメカニズムに関する変更点はe-POWER NISMOと全く同じ。なぜ仕様が一緒なのか?

実はe-POWER NISMOは、NISMOが企画、オーテックが開発したモデルとなるが、e-POWER NISMOでスポーツ性と快適性をバランスよく引き上げたグランドツーリングカーとしての乗り味を実現できたため、モード・プレミア ツーリングパッケージでは無理に仕様分けをせずに水平展開するのがベスト…と言う考えだと言う。

ただ、実際に2台を乗り比べてみると共通部分と異なる部分があり、オーテック/NISMOの色がちゃんと出ているから面白い。

似ているのはノーマルよりもステアリングからの情報がシッカリしていること、ボディがガッチリしていること、ロールはそれなりだがロールスピードが安定しているので不安な感じがしないこと、サスペンションの動きがしなやかで路面をシッカリと捉えている感じが強いことなどだ。

ノーマルはe-POWER採用で車両重量はガソリン車より約170kg重くなったことで、乗り心地は質感アップ方向でレベルアップされているが、走りの部分は重さを克服できているかと言うとそうではない。しかし、ツーリングパッケージは重さを感じさせないハンドリングが実現されている。

その一方で、乗り心地はノーマルよりも若干硬めになっているが、吸収性の高さや目線がブレないこと、路面からのアタリの柔らかさなどから、逆にノーマルよりも快適に感じる。そういう意味では、マツダ・デミオやスズキ・スイフトの乗り味、そう欧州車の匂いが少し感じられるのだ。

パワートレインもゼロ発進や再加速時の力強さが増している点や、発電制御もいきなりエンジン回転が上がって興ざめすることもなくアクセル開度で回転が上昇するのは嬉しいポイント。更に減速Gが一定なので車速コントロールもしやすいのもマルだ。

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モード・プレミアは日本車では数少ない「小さな高級車」

ノート e-POWER モード・プレミアノート e-POWER モード・プレミア

これらの変更点は、個人的には「これがノーマルであってほしい」と思うくらい、パワートレインとシャシーのバランスがいい。最小限の変更で最大限の効果、ファクトリーカスタムのオーテックならではの技と言える。

モード・プレミア ツーリングパッケージとNISMOで異なるのはクルマの動きと直進性、安定感で、相対的に“軽快”なモード・プレミアに対し“ドッシリ”と構えるNISMOと言った印象を受けた。恐らく「空力アイテム(NISMOにはゼロリフトや前後バランスの適正化されたエアロパーツが装着)」と「シート(NISMOはスポーツシートが装着)」の差による違いだと思う。

更に欲を言えば、モード・プレミアならではの独自性がもう少しあると嬉しい。例えば、メダリストに採用されるボディ側面の遮音性アップによる静粛性向上、クルーズコントロールやプレミアムオーディオなどによる快適性アップなどがあれば、よりNISMOと性格分けができると思う。ただ、あくまでも「重箱の隅を突いたら」の話ではあるが…。

結論、見た目はモダンで洗練、走りはNISMOと同等の芯の太い走りを備えるモード・プレミア ツーリングパッケージは、日本車では数少ない「小さな高級車」と言っていい存在なのかもしれない。

日産ノートe-POWER NISMO/e-POWERモード・プレミア主要スペック
主要諸元e-POWER NISMOe-POWERモード・プレミア
価格2,458,080円2,207,520 円
JC08モード燃費--
全長4,165mm4,130mm
全幅(車幅)1,695mm1,695mm
全高(車高)1,530mm1,520mm
車両重量1,250kg1,230kg
乗車定員5名5名
ホイールベース2,600mm2,600mm
駆動方式前輪駆動前輪駆動
排気量1198cc1198cc
エンジン最高出力79ps(58kW)/5,400rpm79ps(58kW)/5,400rpm
エンジン最大トルク10.5kgf-m(103N・m)/3,600-5,200rpm10.5kgf-m(103N・m)/3,600-5,200rpm
モーター最高出力109ps(80kW)/3,008-10,000rpm109ps(80kW)/3,008-10,000rpm
モーター最大トルク25.9kgf-m(254N・m)/0-3,008rpm25.9kgf-m(254N・m)/0-3,008rpm

[Text:山本シンヤ]

【試乗レポート】オーテック製カスタムカー”e-POWER モード・プレミア ツーリングパッケージ”をテスト

【試乗レポート】新型ノート唯一の弱点も克服?ノートe-POWER NISMO

【試乗レポート】ノートe-POWERの実燃費をテスト!アクア/フィット/デミオの実燃費とも比較!

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山本 シンヤ
筆者山本 シンヤ

自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車雑誌の世界に転職。2013年に独立し。「造り手」と「使い手」の両方の気持ちを“解りやすく上手”に伝えることをモットーに「自動車研究家」を名乗って活動をしている。西部警察は子供時代にリアルでTV放送を見て以来大ファンに。現在も暇があれば再放送を入念にチェックしており、当時の番組事情の分析も行なう。プラモデルやミニカー、資料の収集はもちろん、すでにコンプリートBOXも入手済み。現在は木暮課長が着るような派手な裏地のスーツとベストの購入を検討中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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