日産 スカイラインクロスオーバー 新型車解説(2/3)
- 筆者: オートックワン 編集部
- カメラマン:原田淳
このセクシーなインテリアはたまらない!
スカイラインクロスオーバー(EX35)のデザインを担当した日産自動車デザイン部の渡辺誠二氏は、このクルマを「地を捉え、宙を駆けるような姿」をイメージしてデザインしたと話す。
そもそもスカイラインクロスオーバーは、SUVとクーペのパーフェクトフュージョンからなる「世界で一番エレガントなクロスーオーバー」としており、従って従来のたくましいだけの無骨なSUV像を極力薄めて、そこへ魅惑的な躍動感を持つクーペ像をプラスすることにより、“エレガントさ”を表現できたとしている。
例えば、ボディ下部をブラックアウトさせたことにより、サイド面から覗くとクーペが浮遊しているかのような、高めのスタンスを描いて、ライト(軽い)な雰囲気を醸し出しているのが見て取れると思う。さらにラインやソリッドを、フロントフェイスのセンター部に集約させることで、ボディ全体にシャープさを引き出すムーブメントを作り出しているのもポイントだ。
一方、インテリアは、これまでの日本車では見られなかったハイセンスな内装が光る。注目なのは内装色。大人の遊びこころをコンセプトに仕上げたという赤茶がかったセクシーなブラウンと、インテリア全体がシックでモダンファニチャーを装うブラックの2色が用意されている。
装備面では、リアシートの背もたれをワンタッチで格納及び復帰ができるリモコン可倒式リアシートを装備。これは運転席側からは復帰操作のみ可能だが、ラゲッジからは前倒し及び復帰もできるスイッチを取り付けている。倒したままの状態でも、急な客人を乗せる場合、とてもスマートな演出ができ効果的かもしれない。
さらに、駐車に便利なアラウンドビューモニター(Type Pに標準装備)や、BOSEサウンドシステムが全車標準で装備されるのも嬉しい。その他にも、インパネ、シフトゲート、メーター、シート形状、ドアライニングと、正直どれをとっても満足行くカッコ良さがたまらない。ただ、後席の居住性はFRのスカイライン譲りところもあり、足下は今どきのSUVに比べて若干の狭さを感じるのは否めない。
しかし、ふとシートに手をおいた瞬間に感じる素材の肌触りや、前方のインパネのハイセンスなデザインを眺めれば、今自分が乗っているクルマが、そこらのSUVとは一味も二味も違った魅惑のSUVであることにきっと気付かされるはずだ。
改めてこのクルマが海の向うではインフィニティというブランドで街を走り、おまけにビバリーヒルズのセレブ達にも人気だというのも確かに頷ける。
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