日産 ムラーノ 試乗レポート(3/4)
- 筆者: 日下部 保雄
- カメラマン:島村栄二
2.5Lの期待以上の走りに注目
エンジンは260PS/34.3kg-mの3.5リットルのV6がもっともムラーノに適しているが、2.5リットルの170PS/25kg-mもなかなか実力が高い。1740㎏(XL)の重量に対しての馬力荷重は10,24㎏/PSと決してよい数字ではないが低速トルクがありまたCVTとのマッチングがよいので数字以上に軽快に走る。3.5リットルが低速エンジン回転でユッタリと走らせるのに対して、2.5リットルはエンジン回転の中速回転域を保ち、効率よく加速していく感じだ。実力は以前の2.5リットルからは飛躍的に向上しているので、日本ではこのエンジンでも十分に満足できるだろう。
ただ乗り心地に関しては3.5リットルと同じタイヤを履いているのだが2.5リットルのほうはやや突き上げが強かったのは意外だった。
AWDについても簡単に説明しておこう。
横滑り防止装置(ESC)、日産呼称でVDCと呼ばれるが、その中の舵角センサーとヨーレートセンサーをAWDにも組み入れた4×4-iに進化した。これまでの4×4はコンピューター制御で前輪が滑り出す瞬間に電子制御カップリングで後輪にもトルクを伝えるシステムだが、iではVDCに入る情報を組み込んで、車両姿勢によってすぐに前後に適切なトルク配分をする。ライントレース性が格段に向上しているのが新しいシステムだ。
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