日産 雪上・氷上試乗レポート|リーフやノートe-POWERの電動化パワートレイン、氷上の実力とは!?(3/3)
- 筆者: 山本 シンヤ
- カメラマン:和田 清志
超高性能を“安心して”楽しめる事こそ、GT-Rの凄い所
そして、日産のフラッグシップ、GT-Rに搭載されるのは「独立型トランスアクスルAWD」。前後に荷重を振り分け、各種センサーの情報を元に前後駆動力配分を制御するアテーサE-TSとの組み合わせ。ちなみに氷上走行時は、セットアップスイッチを「コンフォート」、「SAVEモード」、「VDC-OFFもしくはRモード」が筆者のお勧め。
絶対的な車両重量の重さから無理は禁物だが、前後重量配分の良さも相まってフロントタイヤのグリップをシッカリ感じ取りながら走らせれば、ノーズはシッカリとインを向くし、そこからアクセルを踏み込んでいけば迫力ある4輪パワードリフトも楽々可能だ。コントロール性も非常に高い上に余程の事をしなければスピンもしない安定性も素晴らしい!!
すでに登場から10年以上経過しているがマルチパフォーマンススーパーカーとしての実力は今も世界トップレベル。恐らく最新のスーパースポーツでも氷上で走らせることは可能だと思うが、この超高性能を“安心して”楽しめる事こそ、GT-Rの凄い所なのだ。
古典的なFRだってシッカリ用意。運転の楽しさ/コントロールする喜びはダントツ。
日産のいい所は、電動パワートレイン、AWDシステムの優位性を訴えながらも、その一方で古典的なFRをシッカリ用意している点である。今回はフェアレディZ NISMOとスカイラインが用意されていたが、運転の楽しさ/コントロールする喜びはダントツ。氷上での舵のききの良さや僅かな荷重変化に対するクルマの反応などコントロール性の高さを再確認した。
ただ、今回の氷上は予想以上にツルツルで、わずかなドライビングミスも許されない状況。筆者も調子に乗りすぎてスタックしてしまい、スタッフのお世話に(汗)。ただ、氷上+FRはホントいい運転訓練になる!!
様々なモデルに乗った結論は、各々のモデルにいい機能を持っているものの、それを集約させたモデルがないのが残念な所。それはもしかしたら、次期GT-Rのヒントなのかもしれない!?
[Text:山本シンヤ/Photo:和田清志]
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