日産 ジューク デザイナーインタビュー/プロダクトチーフデザイナー 渡辺誠二(3/3)

  • 筆者: 森口 将之
  • カメラマン:オートックワン編集部
日産 ジューク デザイナーインタビュー/プロダクトチーフデザイナー 渡辺誠二
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もっと人に近い存在を

JUKEデザインスケッチ
JUKEデザイナーの渡辺誠二JUKEデザイナーの渡辺誠二

AO内装ではバイクのタンク風センターコンソールが斬新ですね。

W:あれはバイクのタンクをイメージしたわけではないのです。

機械的なむき出し感と生体的なしなやかさのコントラストを形にしたもので、ウェットスーツ姿を連想させるしなやかなインパネに対し、モノコックの構造体を「チラ見せ」することで、エモーショナルな雰囲気を醸し出し、ドライバーとクルマの一体感を狙いました。

それをベースにシフトレバーやモノ入れを作ったらバイクのタンクみたいなカーブになったので、こう呼ぶようになったのです。

AOシートについてこだわりはありますか。

W:形状は自由度が少ないので、色で個性を出しました。ただシートまで真っ赤にするとセンターコンソールの存在が薄れるので、スポーツシューズみたいに黒の中に赤いラインを入れる感覚で仕上げました。

コストを考えたらムダばかりですが、このグラフィックがスペシャルティカーの演出に重要なのです。ドアトリムは構造体を表現しつつ、クロスはスキューバのフリッパーをイメージして、開けたときに鮮烈な印象を与えています。

AOジュークのデザインが発する「未来」とはどこの部分なのでしょうか?

W:まずこんなプロポーションを持っているクルマは他にないという点。もうひとつは、テイストを重視したことです。

かつてのSUVのような、所有して満足するモノではない。もっと人に近い存在を目指したことも新しいと思っています。それを表現するために、グリルやバンパーの穴は細胞のセルをイメージしています。

生命が作り出した形の前には、どんなに凝った人工物でも、単純に見えてしまいますから。自然の力には勝てないのです。

AO渡辺さんがデザインを考えるのはどんなときですか。

W:机にずっといるわけではなく、街をブラブラしたりもします。買い物好きでもあるので。あるモノを他の用途に応用できないか考えるのが好きですね。

例えば、和食器の“ざる”を照明に使うとカッコよさそうとか。ざるをざると見ないところからインスピレーションが出ると考えています。

AO若い人にクルマに興味を持ってもらうために、デザイナーとしてどんなアピールをしていきたいと考えていますか

W:若い人は乗り物に興味がないわけじゃないんです。でも買わない。そういう人が買いたい!と言ってくれるクルマを作ればいいんですが、理屈では説明できないんですね。

スポーツカーだけが解決策じゃないと思いますが、スポーツ観戦はみんな好きです。エキサイティングなものに惹かれるのは不変なのです。

もうひとつは、今までにない価値を提供することも必要に思います。たとえば電気自動車は家の中にクルマが入れられるから、部屋がそのまま走るような作りにもできる。そういう大胆な発想が必要とされているのかもしれませんね(笑)

インタビューを終えて

インタビュアーの森口将之氏

国産Bセグメントのデザインで、サッカー選手や細胞の話が出るとは思わなかった。まさにクロスオーバーである。

地球上のすべてをヒントにできる渡辺氏の柔軟な創造性があったからこそ、ジュークは大胆なフォルムで誕生できたのだろう。

しかもその造形からは「若い人に乗ってもらいたい」というメッセージが明確に伝わってくる。

渡辺氏がジュークに託したその想いは、クルマに興味を持つ若者に確実に届くはずだ。

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森口 将之
筆者森口 将之

1962年東京都生まれ。モータージャーナリスト&モビリティジャーナリスト。自動車専門誌の編集部を経て1993年フリーに。各種雑誌、インターネット、ラジオなどのメディアで活動。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。グッドデザイン賞審査委員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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