フェアレディZロードスター BOSEサウンドシステムレビュー(2/2)
- 筆者: 野村 ケンジ
- カメラマン:オートックワン編集部
溜息のでる贅沢音響と臨場感
さて、気になるサウンドはというと、システムから窺える内容以上に、取材時に2時間ほど都内を走り回ったが、そこで音楽が楽しめる空間がきちんと作りあげられていることが充分に体感できた。
屋根を開けた状態で、フロントウィンドウのあたり、その両側いっぱいまで整然とサウンドフィールドが拡がっているのだ。
音域の高低による揺らぎもなく、ヴォーカルもドア側へ寄ってしまうことなく、きちんと前方に定位している。さすがBOSEといいたくなる、見事なサウンドフィールドだ。しかも、走行中であっても音楽がきちんと耳まで届いてくれる点は素晴らしい。
オープンカーの場合、様々な走行ノイズによって音楽がBGM以上には楽しめなかったり、場合によっては騒音の一部に聞こえないこともあるのだが、オープンカーであることを忘れてしまうくらい、「普通」に音楽を楽しめるのだ。
新型フェアレディZロードスターのボディ剛性や、遮音性の高さも寄与しているのだろうが、一番はやはり、BOSEならではの高いノウハウ、聴かせ方の妙ともいうべき素晴らしいセッティングだろう。
ちなみに幌を閉じた場合のサウンドはというと、こちらは音の解像度感がグッと良くなり、かなり音楽に埋没できるようになる。
あまたある純正プレミアムサウンドシステムのなかでも、上位に位置するサウンドクォリティーを持ち合わせていると思う。こちらの音もなかなか魅力的なので、気分によって幌を開閉し、それぞれに楽しむのが良さそうだ。
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