日産 新型エルグランド 試乗レポート/岡本幸一郎(3/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:島村栄二
新型エルグランドに似合うエンジンはやはり「3.5リッター」
パワートレインは、国内販売車でいうと「ムラーノ」と同じだ。上は3.5リッターV6のままだが、下は2.5リッターで、V6ではなく直4となった。
今のところ販売比率は半々に近いが、長期的には2.5リッター比率が高くなるはず。それでも、エルグランドとしての本命は3.5リッターだと思う。
全域、とくに低回転域のトルクがあるので余裕を持って走れるし、上まで気持ちよく吹け上がるし、V6の奏でるサウンドもクルマに似合っている。
対する2.5リッターのほうも、4気筒とされたのは低速トルクを重視してのことだし、CVTの制御もがんばってくれるおかげで、ごく普通に走るぶんには動力性能に大差はない。
ECOモードを選んでも不満なく走り、むしろノーマルモードでは飛び出し感を覚えたくらい。こちらをパワーモードにし、ECOモードをノーマルにしてもいいのではと思ったほどだ。
ただし、そこにあるフィーリングは、3.5リッターと2.5リッターではだいぶ異なる。あくまでクルマのキャラに合っているのは、やはり3.5リッターのほうだろう。
ちなみに、100km/h巡航時のエンジン回転数は、3.5リッターが約1,900回転、2.5リッターが約1,850回転という感じで、2.5リッターのほうが若干低い。また、全体的に2.5リッターのほうが、燃費重視の変速制御になっているように感じられた。
静粛性について、4気筒の2.5リッターのほうが全体的にノイジーだが、それはいろいろ試すような走りをしたときの話であって、3,000回転以上をあまり使わない現実的な乗り方では、気になることはない。
装備面でも、新しいものを積極的に採り入れていて、中でもアラウンドビューモニターに付加された機能は非常に有益だと思う。重複するのでここでは述べないが、詳しくは過去記事をご覧いただきたい。
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