なるか?シーマ現象再び!日産 新型シーマハイブリッド 試乗レポート/小沢コージ(3/3)

なるか?シーマ現象再び!日産 新型シーマハイブリッド 試乗レポート/小沢コージ
日産 新型シーマハイブリッド 走行イメージ1 [グレード:VIP G/ボディカラー:ガーネットブラック] 日産 新型シーマハイブリッド 走行イメージ1 [グレード:VIP G/ボディカラー:ガーネットブラック] 日産 新型シーマハイブリッド 走行イメージ1 [グレード:VIP G/ボディカラー:ガーネットブラック] 日産 新型シーマハイブリッド 走行イメージ1 [グレード:VIP G/ボディカラー:ガーネットブラック] 日産 新型シーマハイブリッド 走行イメージ1 [グレード:VIP G/ボディカラー:ガーネットブラック] 日産 新型シーマハイブリッド 走行イメージ1 [グレード:VIP G/ボディカラー:ガーネットブラック] 日産 新型シーマハイブリッド フロントイメージ 日産 新型シーマハイブリッド リアイメージ 日産 新型シーマハイブリッド フロントイメージ 日産 新型シーマハイブリッド リアイメージ 日産 新型シーマハイブリッド サイドイメージ 画像ギャラリーはこちら

フーガハイブリッドと異なり、ハンドリングは柔らかくてユルめ

日産 新型シーマハイブリッド エンジンルーム

それは走りも同様かもしれない。

パワートレインは、前述の「3.5リッターV6DOHC [306ps] 」+「電気モーター [68ps] 」からなるシステム出力「364ps」のハイブリッドユニット。

その最大の特長は、2モーター式のトヨタ方式と違って、エンジンとモーターの断続を機械的なクラッチで行う、トルクコンバーターレスの「1モーター2クラッチ方式」であること。制御は難しいが、よりダイレクト感や効率化を追求できる理想主義的なものだ。

日産 新型シーマハイブリッド 走行イメージ1 [グレード:VIP G/ボディカラー:ガーネットブラック]

この加速感が、実に面白い。最初、イグニッションを入れた時はEVのような静けさ。電池の充電状態にもよるが、エンジンは止まっていて、オーディオとエアコンの送風音のみが聞こえる。ちなみに、エアコンは電気で動くのでエンジンが掛かっていなくとも冷風は出る。

走り出すと、(アクセルの踏み具合にもよるが)最初はEV状態で静寂のまま発進し、足りないとすぐさまエンジンがかかってグン!と加速する。実はここでクラッチが繋がっているのだが、それは素人的にはわからないし、エンジンがかかったことすらも大抵はわからないだろう。

さらに高速走行で面白いのは、加速時に突如エンジンがかかってパワフルに押し出されるのはもちろん、逆に時速100km近くでもアクセルオフにすると平気でエンジンが止まるところ。

これはトヨタのハイブリッドカーにはない特長で、フーガハイブリッドもそうだが新型シーマハイブリッドも同じ。細かく言うと、心なしかマナーの荒さは収まっている気がする。

それと明らかに違うのはハンドリングだろう。フーガハイブリッドはフーガ譲りのヨーロピアンな硬めの足だったが、新型シーマハイブリッドは後席の乗り心地を重視しているせいなのか、柔らかめでハンドリングも若干ブカブカ気味。

もちろんそれでも良く曲がるが、この辺りは初代の鷹揚な感じをワザと出しているような気すらした。初代は明らかにユルめの足回りで、船を操るような独特のゴージャス感があった。そのテイストを微妙に受け継いでいる気がしたのだ。

フーガより150万円高い、本当の理由

日産 新型シーマハイブリッド 走行イメージ1 [グレード:VIP G/ボディカラー:ガーネットブラック]

最後に報告すべきは、このシーマがかなりの職人芸で作り込まれ、特殊装備を満載しているということだろう。

工場での最終検査は、同社の「インフィニティ」ブランドでもやらない生真面目さで、わざわざラインから外して職人が1時間も合わせ目の段差などをチェックするし、走行確認ではリア席にも職人を載せて品質確認をする。

塗装も中塗り工程でわざわざラインを外し、職人が表面研磨をし、フーガでも選べる騒音防止の「アクティブノイズコントロール」は後席寄りにチューニングされ、リアドアとトランクリッドには初めてオートクロージャーが付き、リア席には読書灯やバニティミラー、サイドウィンドウにはサンシェードが付く。至れり尽くせりで、なんとかシーマらしさを出そうとあの手この手を使っているのだ。

まあ、「デカいフーガ」と呼びたい人は呼べばいい。買っても絶対ソンはさせません・・・と日産は言いたいんでしょうね、きっと。

日産 新型シーマハイブリッドのグレード・価格

CIMA HYBRID/7,350,000円(税込)

CIMA HYBRID VIP/7,875,000円(税込)

CIMA HYBRID VIP G/8,400,000円(税込)

日産 新型シーマハイブリッド 主要諸元

全長 x 全幅 x 全高:5,120 x 1,845 x 1,510mm

ホイールベース:3,050mm

最低地上高:155mm

車両重量:1,950kg(VIP・VIP G)/1,930kg(ベースモデル)

最小回転半径:5.8m

燃費:16.6km/L(JC08モード)/18.8km/L(10・15モード)

エンジン型式:VQ35HR

総排気量:3,498L

最高出力:225kW(306PS)/6,800rpm

最大トルク:350N・m(35.7kgf・m)/5,000rpm

モーター型式:HM34

最高出力:50kW(68PS)

最大トルク:270N・m(27.5kgf・m)

トランスミッション:マニュアルモード付電子制御7速ハイブリッドトランスミッション

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小沢 コージ
筆者小沢 コージ

横浜市出身。バラエティ自動車ジャーナリスト。自動車メーカー、「NAVI」編集部員を経てフリーに。現在、雑誌やネットに多数連載。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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