BMWグループの4エンジンが「エンジン・オブ・ザ・イヤー」を獲得
世界で最も有名なエンジン賞「インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー2010」で、BMWグループのエンジンが排気量別8クラス中4クラスで受賞を果たした。受賞したパワー・ユニットにはガソリン、ディーゼルの両方が含まれ、シリンダー数も4気筒、6気筒、8気筒と幅広く評価された。具体的には、BMW M3のV8エンジン、BMWツインパワー・ターボ・テクノロジー、ダイレクト・インジェクション(直噴)およびバルブトロニックを搭載した直列6気筒ガソリン・エンジン(BMW 1シリーズ、3シリーズ、5シリーズに搭載)、BMWツインパワー・ターボ・テクノロジー搭載4気筒ディーゼル・エンジン(BMW X1 xDrive 23 dおよびBMW 123d)、それにMINIクーパーSの4気筒ツイン・スクロール・ターボ・エンジンの4機種である。
受賞エンジンの幅広さからも、すべてのシリーズ、すべての出力クラスにわたり、高出力と同時にすぐれた効率を実現できるBMWグループの傑出したエンジン開発ノウハウが改めて明らかとなった。選考は、世界35ヶ国のエンジン・ジャーナリスト76人の審査員が担当。授賞式は、シュトゥットガルトで開催中の見本市、「エンジン・エキスポ」の会場で執り行われた。
「エンジン・オブ・ザ・イヤー」賞は1999年に発足。BMWおよびMINIが開発したエンジンの受賞は、クラス賞と総合賞を合わせてこれまで50回以上を数える。連続受賞エンジンの中では、MINIクーパーSの1.6リッター4気筒が今年4度目、そして最後となる受賞を果たした。来年は、このほど発表した1.4~1.8リッタークラスの後継エンジンの出番となる。この新型エンジンは、4度の受賞を果たした先代1.6リッターのツイン・スクロール・テクノロジーやガソリン・ダイレクト・インジェクションに加え、可変バルブ制御を採用。最高出力135kW〔184ps〕を発生するとともに、この排気量クラスとしては世界最高の効率を実現する。
1.8~2.0リッタークラスでは、BMWで最もパワフルな4気筒ディーゼル・エンジンが初めて受賞。BMWツインパワー・ターボ・テクノロジーとコモンレール・ダイレクト・インジェクションを搭載したこの100%アルミニウム2.0リッターエンジンは、最高出力150kW〔204ps〕。すぐれたトルクと効率を兼備し、審査員を驚嘆させた。そのエンジン特性は高く評価され、「ディーゼル・エンジンで今後これを超えるものが現れるとはとても考えられない」と激賞を受けた。
2.5~3.0リッタークラスにおいてはBMWエンジンのモデル・チェンジにともない、2007年および2008年に総合賞、昨年排気量クラス賞を受賞した同出力の先代に代わって、BMWツインパワー・ターボ・テクノロジー、ガソリン・ダイレクト・インジェクションおよびバルブトロニック搭載の3.0リッター直列6気筒ガソリン・ユニット(最高出力225kW〔306ps〕)が新たに受賞した。BMWツインパワー・ターボ・テクノロジーとコモンレール・ダイレクト・インジェクションを搭載した新型3.0リッター直列6気筒ディーゼル・エンジンが競合ユニットを大きく引き離して次点に入った。
BMW M3のV8エンジンは、3.0~4.0リッタークラスで3年連続での受賞となった。BMW M3クーペ、BMW M3セダン、BMW M3コンバーチブルの3つの高性能スポーツ・カーに搭載されているこのユニットは、排気量4.0リッター、最高出力309kW〔420ps〕。独自の高回転コンセプトがもたらすその卓越した駆動力で審査員を魅了した。すぐれたパフォーマンスに加え、卓越した効率も高評価を得た。なお、BMW M3ではさらに、エンジン・オート・スタート/ストップ機能、ブレーキ・エネルギー回生システムその他のBMWエフィシェントダイナミクス機能を搭載している。
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