シボレー、ボルトMPV5を北京モーターショーで初公開

ボルトMPV5

シボレーは、ボルトの中国導入に先駆け、北京で4月23日に開幕したオートチャイナ2010(北京モーターショー)に、EVのコンセプトカー「ボルトMPV5」を出展。シボレーは、2011年に中国市場に電気自動車「ボルト」を導入する予定。

ボルトMPV5は、5人乗りの多目的クロスオーバー車で、ガソリン使用ゼロ、排出ガスゼロのボルトと同じ電気駆動システムを搭載し、電気推進システム「ボルテック」の可能性を最大限に引き出している。

最大限の燃費性能とスタイリングを確保

ボルトMPV5コンセプトのスタイリングは、デザイン、空力性能ともにシボレー・ボルトを基本としている。クロスオーバー車の中でも最も空力性能が際立っているのがフロントフェイスで、クローズドタイプのラジエーターグリルや空力を最適化させたフロントエアダムは、いずれも燃費向上に大きく貢献。また、アンダーボディを覆うベリーパンやロッカーパネル、ひだの寄ったテールランプ、独自設計のリアクォータースポイラーといったリア周りについても、風を楽に受け流せるよう空力性能に設計の重点を置いた結果、電気使用時の航続距離が大きく引き延ばされた。

ボルトMPV5コンセプトのエクステリアは、燃費効率の追求だけにとどまらない。ブルー・メタリックのボディカラーはコンテンポラリーな雰囲気を醸しだし、2枚を並行に配したサンルーフパネルやボルトを彷彿とさせる19インチホイールが、MPV5コンセプトのスポーティなイメージを確立している。

GMノースアメリカのクロスオーバー・エクステリアデザイン担当ディレクター、ボブ・ボニフェイスは、「ボルトMPV5コンセプトは燃費効率に優れたボルトのデザインを取り入れ、それをファミリータイプのクロスオーバー・セグメントに進化させた点に特徴がある。MPV5がシボレーファミリーであることは一見してすぐに分かる」と語った。ボニフェイスのチームは、オーストラリアにあるGMのデザインスタジオのメンバーと共に、ボルトMPV5コンセプトの開発に携わった。

ボルトMPV5コンセプトのディメンション(車幅、車高、車長)も、室内の居心地の良さを高めるのに貢献している。ホイールベースは2,760mmと、シボレー・ボルトに比べ15mm長くなった。車長は4,585mm、車幅は1,871mm、車高は1,612mmで、ボルトに比べそれぞれ181mm、73mm、182mmアップした。

インテリアは、ボルトのセンタースタックや計器類、斬新なツートーンの革張りシートを採用。ボルトMPV5コンセプトの余裕あるサイズにより、後部座席での快適性も確保された。シボレー・クロスオーバーならではのシートポジションは、乗降時も含め、最大限の快適性と柔軟性を実現。荷室もクロスオーバーの伝統を継承し、2列目シート使用時の荷室容量は863.7リットル、折り畳み可能なシートをフラットにすることで最大1,764.1リットルのスペースが出現する。

ボルテックシステムにより、グリーンカーの性能をさらに向上

ボルトMPV5コンセプトでは、シボレー・ボルトと同じ電気推進システム、ボルテックを採用。エンジン発電機の性能を高めたことで航続可能距離がさらにアップし、「走行距離の不安」が払拭された。電気駆動ユニットは、容量16kW/hのT型リチウムイオンバッテリーにより駆動する。

ボルテックシステムは、フルスピードやフル加速といったドライバーの要求に応えるほか、5人乗車した状態で最長51.5kmを電気のみで走行できるなど、優れた柔軟性を立証している。最長51.5kmという距離は、中国都市部における1日あたりの平均通勤距離の2倍に相当する。バッテリーがゼロになると、1.4リッターのエンジン発電機が作動してバッテリーの充電を維持し、最大482kmを電気駆動で走行する。

GMの電気自動車部門でグローバルビークル・ラインエグゼクティブおよびグローバルビークル・チーフエンジニアを務めるダグ・パークスは、「ボルトMPV5コンセプトは、ボルトのようなコンパクトセダンからボルトMPV5コンセプトのようなクロスオーバー・モデルまで、幅広い車種の動力源となる電力を生み出すボルテックシステムの優れたフレキシビリティを見事に実証している」と語った。

GMチャイナグループの社長兼マネージングディレクター、ケビン・ウェールは、「中国全土でパーソナル・トランスポーテーション(個人輸送)に対する需要が急激な高まりを見せる中、環境やエネルギー保全といった新たな課題が生まれつつある。GMでは自動車の電化を含め、これらの課題に対するソリューションを模索し、採用する取り組みを行ってきた。ボルトMPV5コンセプトが北京で世界初公開されることは、中国を先進技術戦略の世界的拠点にしたいとするGMの期待が込められている」と語った。

GMは中国において、今後も電化技術の研究・開発を積極的に展開していく。GMは北京に中国自動車エネルギーリサーチセンター(CAERC)を設立したほか、上海汽車(SAIC)および清華大学と共同で、中国における包括的な自動車エネルギー戦略を推進している。昨年11月に開設した「GMチャイナ・サイエンスラボ」では、バッテリー開発をはじめ、自動車関連分野における最先端の研究を行っている。GMは先月、上海で2人乗り電気二輪車「EN-V」を公開。2010年上海万国博覧会のSAIC-GMパビリオンで目玉となるEN-Vは、2030年までに「パーソナル・アーバン・モビリティ(都市部における個人の移動手段)」の確立を目指すGMのビジョンを具現化したものである。さらにGMは、環境に優しい製品の開発、グリーン生産体制の支援、環境責任への取り組みを3本柱として、GMの合併会社、上海GMが掲げる「ドライブ・トゥ・グリーン(Drive to Green)」戦略をサポートしている。

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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