日産、新型アルティマ世界初公開…日本製のVCターボエンジン搭載モデルも【ニューヨークショー2018】

日産は、新型アルティマをニューヨークオートショー2018にて世界初公開した。

新型アルティマ(2019年モデル)は、2018年秋に米国の日産ディーラーで販売が開始される。また、今後数年間で、新型アルティマは世界の多くの市場で発売される予定。

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日本製!世界初の量産型可変圧縮比ターボエンジン

新型アルティマは、世界初の量産型2リッター直列4気筒可変圧縮比ターボエンジン「VCターボ」を搭載した。V6ガソリンエンジンと並ぶ動力性能を発揮しながら、4気筒エンジンと同等の低燃費を実現する。

VCターボエンジンは、ピストンの上死点の位置をシームレスに変化させることが可能となり、圧縮比は8:1(高性能)から14:1(高効率)の間で自在に変えることができる。運転状況に応じてエンジンの制御ロジックは、自動的に最適な圧縮比を選択する。

また同技術は、燃料消費量と排出ガスの大幅な削減、騒音や振動レベルの低減など、多くのメリットがある上に、既存のエンジンに比べ軽量かつコンパクトである。最大出力は248馬力、最大トルクは273lb-ft(プレミアムガソリン)となっている。このVCターボエンジンは日本で生産を行う。

VCターボエンジン搭載車には、インストルメントパネルに7インチアドバンスドライブアシストディスプレイが採用され、ドライバーは運転中、コントロールの状態を目で確認することが出でき、その革新的な技術を感じることができる。

また、この2リッターVCターボエンジンは、高速道路走行時の燃費(mpg)が10%以上向上することが期待される。

新型2.5リッター4気筒エンジンを採用

新型アルティマのもう一つの新しいエンジンは、直列4気筒DOHC 2.5リッター直噴エンジン。最大出力、最大トルクは、188馬力、180lb-ftで、エンジン部品の80%以上が新しい部品もしくは新設計の部品となっている。

このエンジンは、吸排逆転エキゾーストマニフォールド一体型ヘッドや断熱性を高めた樹脂ポートインサート、直噴ガソリン(DIG)システム、可変タンブルコントロールバルブ、ミラーボアコーティング、可変容量オイルポンプ、e-VTC、クールドEGRなどの採用により、出力とトルクを向上させながら、騒音や振動等(NVH)を改善し、燃費の向上とクリーンな排出ガスも実現している。同エンジンは、テネシー州のデカード工場で生産される。

また、新型アルティマはロックアップ領域を拡大したエクストロニック CVTを採用しており、SRグレードではパドルシフトが選択可能。

アルティマ初の4輪駆動モデル

新型アルティマは、米国北部のユーザーニーズに応えるため、4輪駆動システム「インテリジェント4×4」を初採用した(新型2.5リッターエンジン搭載車に設定)。インテリジェント4×4を搭載した4輪駆動モデルは、同地域におけるアルティマの販売台数の中で、大きなシェアを占めると見込んでいる。

このシステムは最先端のトルクスプリット制御システムを用いて、道路や走行条件に合わせて自動的にトルクを前後輪へ分配する(100:0~50:50)。また、LSD(リミテッドスリップデフ)やヒルスタートアシストと連携して制御することで、坂道発進や悪路走行を含む幅広いシーンでドライバーに自信と運転する楽しさを提供する。

自動運転技術「プロパイロット」搭載

新型アルティマは、革新的かつ安心して使用できる高速道路の単一車線での自動運転技術「プロパイロット」を搭載している。

プロパイロットは、渋滞走行と、長時間の巡航走行の2つのシーンで、アクセル、ブレーキ、ステアリングのすべてを自動的に制御し、ドライバーの負担を軽減してくれる。

ステアリングスイッチの操作で簡単にシステムを起動・設定することができるほか、道路と交通状況を把握し、ステアリングを正確に制御して人間が運転している感覚に近い自然な走行を実現することもプロパイロットの特長の一つとなっている。

プロパイロットは、2019年モデルのSV、SL、Platinumの3つのグレードに標準装備している。

スポーティなエクステリア

2017年の北米国際自動車ショーにて初公開され、数々の賞を受賞したコンセプトカー「Vmotion 2.0」からインスピレーションを得たこの新型アルティマは、従来モデルよりも低重心でワイドなスタンスと、ダイナミックになったプロポーションが特徴である。新型プラットフォームと、2種類の新型エンジンレイアウトによってこの独創的なデザインが実現した。

エクステリアデザインには、ダーククローム仕上げを施したダイナミックで表現力あふれるVモーショングリルに、デイタイムランニングライトを搭載したLEDプロジェクターヘッドライト、LEDフォグライト、スリムピラーのフローティングルーフ、シングルパネルのムーンルーフを採用。

エクステリアカラーには、光の当たる向きや明るさで色合いが表情豊かに変わる、深みのあるスカーレットエンバーレッドや、反射性顔料を用いた鮮やかな新色サンセットドリフトオレンジなど、エクステリアの特徴と彫刻的なディテールを際立たせる幅広いカラーをラインアップした。

新型アルティマのボディサイズは、従来モデルに対し、1.1インチ車高を下げ、全長を1.0インチ長く、車幅を0.9インチ拡大した。また、ホイールベースを1.9インチ伸長し、リアホイールをリアエンドにさらに近く位置させることで、フロントオーバーハングが短くスポーティなたたずまいになっている。よりスリークで洗練されたデザインとなった新型アルティマは、Cd値0.26を実現した。

プレミアム感あふれるインテリア

インテリアデザインには、薄く水平基調で軽やかなレイヤー表現と空間の広がりを感じさせるグライディングウィングデザインのインストルメントパネルに加え、ハイコントラストなカラーやトリムを採用し、デザインと素材のコーディネーションの両面においてラグジュアリー感を演出した。

また、Apple CarPlayとAndroid Autoに対応した「NissanConnect」を全グレードに標準採用している。

8インチのマルチタッチカラーディスプレイで操作する同システムは、Bluetooth対応のハンズフリーフォンシステムとオーディオストリーミング、ハンズフリーテキストメッセージアシスタントを搭載するほか、音声認識機能のSiri Eyes FreeやGoogle Assistantにも対応している。

また、NissanConnectサービス専用のスマートフォンアプリを使ってApple WatchやAndroid Wearと連動させれば、遠隔操作でのエンジン始動・停止、ロック・ロック解除、バレットアラートのオン・オフなどが可能。また、アマゾンのAlexa Skillにも対応している。

さらに、新型アルティマには、9つのスピーカーを搭載したBoseプレミアムオーディオシステム、8チャンネルのイコライザー設定機能を搭載した新型デジタルアンプとアクティブノイズキャンセルなども設定した。

幅広い車種グレード

2019年モデルには、S、SR、SV、SL、Platinumと幅広いグレードを設定。2.5リッターエンジン(インテリジェント4×4を選択可能)を全グレードに設定し、SRとPlatinumグレードには2リッターVCターボエンジン(前輪駆動のみ)も設定している。

また、VCターボを搭載したPlatinumグレードをベースに開発した限定生産モデルも発売予定。限定モデルは今夏初旬より事前予約を開始する。

向上したダイナミック性能とシャシー制御

新型アルティマは、インテリジェント4×4による全天候対応性能に加え、サスペンション、ステアリング、シャシーなどの制御システムを改良し、優れた走行性能を実現した。

サスペンションには、モノチューブリアショックアブソーバーを採用し、サスペンションジオメトリーを最適化した。ステアリングシステムは、新しいデュアルピニオン電動パワーステアリング(DP-EPS)の採用により、操舵感を向上させ、ステアリングシステムのノイズを低減しながらステアリングフィードバックも向上している。

また、「インテリジェントライドコントロール(車体振動抑制システム)」、「インテリジェントトレースコントロール(コーナリング安定性向上システム)」、「ビークルダイナミクスコントロール(VDC)」も採用した。

ホイールとタイヤは、16インチと17インチの設定に加え、19インチを初採用した。SRグレードには、チューニングサスペンションとシャシーを採用し、スポーティな乗り心地とハンドリングを提供する。

充実の安全装備

新型アルティマは後退時に車両後方の静止した物体を検知し、必要に応じて自動でブレーキを作動させて衝突防止を支援する「リアオートマチックブレーキ(RR-AB)」を新たに搭載。

同システムは、低速での後退時に物体を検知すると、表示と警告音でドライバーに報知する。それでもドライバーのブレーキ操作が不十分な場合や、衝突するリスクがあると判断した場合には、再度、表示と警告音で報知し、より強いブレーキを作動させる。

また、「トラフィックサインレコグイニション」は、ルームミラー前方のフロントウインドウに取り付けられたカメラが道路脇に表示されている制限速度を検知し、ナビゲーションシステムのデータと組み合わせ、直近の道路の制限速度を「アドバンストドライブアシストディスプレイ」に表示し、ドライバーに報知する。

この他、「オートマチックエマージェンシーブレーキ(AEB)」、「インテリジェント FCW(前方衝突予測警報)」、「後側方車両検知警報(BSW)」や、「インテリジェントクルーズコントロール(ICC)」、「後退時車両検知警報(RCTA)」、「歩行者検知機能付きエマージェンシーブレーキ」、「車線逸脱警報(LDW)」、「ハイビームアシスト(HBA)」、「インテリジェント アラウンドビューモニター(I-AVM)」など、最新の先進安全技術も多数採用した。

※グレードにより搭載技術は異なる

日産/ティアナ
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新車価格:
261.1万円357.8万円
中古価格:
28万円186.8万円

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樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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