GM、燃料電池システムのサイズ縮小、軽量化、コストの削減に成功

GM

米ゼネラルモーターズ(以下GM)は現在、2015年に予定されている新型の燃料電池自動車の量産開始に向け、新しい水素式燃料電池システムのテストを行っている。

従来の4気筒エンジンのスペースに格納できるこのシステムは、「プロジェクト・ドライブウェイ」で使用された燃料電池車「シボレー・エクイノックス」のシステムと比較すると、サイズは半分に縮小、重量は220ポンド軽量化され、プラチナの使用量は約3分の1となっている。「プロジェクト・ドライブウェイ」とは、2007年末より開始された世界最大の市場テスト兼公道実証試験で、世界各都市での走行距離は約130万マイルにも達している。

GM燃料電池事業本部のエグゼクティブ・ディレクター、チャールズ・フリースは、GMの燃料電池事業の進捗状況についての記者会見で、次のように語っている。

「プロジェクト・ドライブウェイからは非常に多くのことを学ぶことができた。テスト車から得たデータは当社のプログラムにとって非常に重要なものとなっている。

この実証試験は30カ月をもって終了するが、走行中のクルマに関しては今後もアップグレードとデータ収集を続けつつ、2015年に予定している新型の燃料電池車の量産化に向けた活動に力を注いでいく。

プロジェクト・ドライブウェイで使用された119台の燃料電池自動車の一部については、今後ハードウェアとソフトウェアのアップグレードを施したうえで、米国エネルギー省と合同で実施する技術実証試験プログラムで使用する予定だ。その他の車両は企業によって使用されるほか、数台は今後も引き続きデモンストレーション用に使用され、適切な燃料補給インフラがあれば、燃料電池はガソリン車にとって代わる有望な選択肢であることを示していくつもりだ。

当社は今後も、同プロジェクトの多くの車両を戦略的に活用し、燃料電池技術、水素インフラ、およびGM車の電気化のさらなる促進を図っていく」

GMでは、プロジェクト・ドライブウェイの開始当初からの参加者であるステファニー・ホワイトさんに、新しいシボレー燃料電池車を一定期間貸与する予定である。彼女は、空気を汚さない燃料電池を主な輸送手段の燃料源とする水素経済についての意見を、自身のブログで定期的に綴っている。フリースは記者会見の席で、ホワイトさんにクルマのキーを進呈した。ホワイトさんは、「シボレー燃料電池車でロサンゼルスを走るのはとても素晴らしい経験。人々が私を呼びとめ、クルマについてあれこれ聞いてくるたびに、私はこのクルマの持つ力強い走りや環境に優しいといった特徴について説明している」と語った。

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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