ポルシェ、新型911 GT2 RSを公開! 911史上最もパワフルな700馬力

ポルシェAGは新型ポルシェ911 GT2 RSを、6月30日から7月2日に英国で開催されたグッドウッド“フェスティバル・オブ・スピード”でワールドプレミアをした。

この高性能スポーツカーの心臓部には、700PS(515kW)を発生するツインターボ水平対向エンジンが搭載される。燃料満タンでの車両重量が1470キロという軽量なツーシーターは、静止状態から時速100kmまで2.8秒で加速し、最高速度は時速340kmに達する。

モータースポーツとほぼ同じドライブテクノロジーにより、新型911 GT2 RSは、3.6リッターの先代モデルを80PS(59kW)上回り、50Nm増となる750Nmのトルクを達成した。

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このエンジンの基になっているのは、580PS(427kW)を発生する911ターボSの3.8リッターエンジンで、より性能を向上させた大型ターボチャージャーが多くの圧縮空気を燃焼室に送り込む。

新たに追加された冷却システムは、最高負荷域で最適な冷却をもたらし、高温になるとインタークーラーに水を噴射する。

これにより、過圧域での吸気温度をオーバーブースト可能な温度域へと下げ、極限状態であっても最適な出力が保証される。

新型GT2 RSに搭載されるカスタマイズされたGT 7速ダブルクラッチトランスミッション(PDK)は、トラクションを途切れさせず、路面にパワーを伝達する。

さらに、専用開発のエグゾーストシステムは極めて軽量なチタン製で、911ターボに使われるシステムよりも約7キロ軽く、これまでにない感情に訴えるサウンドを響かせる。

スーパースポーツカーの世界でのコーナリング速度は、通常の領域とは別次元にあり、911 GT2 RSは、リアアクスルステアとウルトラハイパフォーマンス(UHP)タイヤを備える完璧なレーシングシャシーのおかげで、その速度域に達することが可能となった。

全てのGTスポーツカーと同じく、新しいトップモデルは、専用に設定されたPSMを備え、さらに最適なドライビングダイナミクスをもたらすように調整されたスポーツモードが追加された。

パワフルなエアインテークとエアアウトレット、そして大型のリアウイングは、車両のエアロダイナミクスが機能とデザインの両方を極めたことを強調。

大径ワイドホイール(フロント:265/35ZR20、リア:325/30ZR21)は、並外れた制動力と旋回力を保証し、標準装備のポルシェ・セラミックコンポジット・ブレーキ(PCCB)がさらに性能を向上させている。

フロントフェンダー、ホイールハウジングベント、スポーツデザインドアミラーのアウターシェル、リアサイドセクションのエアインテーク、およびリアエンドのパーツは、多くのインテリアコンポーネントと同様にカーボンファイバー強化プラスチック(CFRP)製となっている。

オプションのヴァイザッハパッケージパフォーマンス

911 GT2 RSには、オプションのヴァイザッハパッケージパフォーマンスも設定される。ポルシェのエンジニア達は、911 GT2 RSに約30kgの軽量化をもたらすヴァイザッハパッケージを開発した。

このパッケージには、カーボンファイバー強化プラスチック製とチタン製の追加エレメントが含まれる。例えば、ルーフ、スタビライザー、および前後アクスルのカップリングロッドはカーボン製。マグネシウムホイールは、車両重量とバネ下重量の両方を軽減し、印象的なシャシー特性をさらに向上させる。

ラゲッジコンパートメントリッドとカーボン模様仕上げのルーフには、ボディカラーと同色のセンターストリップがあしらわれ、特徴的な外観を生み出している。

インテリア

911 GT2 RSのインテリアは、標準装備のレッドアルカンターラ、ブラックレザー、およびカーボン模様仕上げのインテリアパーツによって占められる。

パドルシフト付きのGT2 RSスポーツステアリングホイールは、素早くスポーティなシフトチェンジを可能にする。

ドライバーと助手席乗員は、カーボン模様仕上げのフルバケットシートに座って高性能スポーツカーのドライビングダイナミクスを体験できる。

全ての911と同じく、ポルシェコミュニケーションマネージメントシステム(PCM)は、オーディオ、ナビゲーション、および通信を一括制御するユニットだ。

コネクトプラスモジュールとポルシェトラックプレシジョンアプリも標準で含まれており、走行データの詳細な記録、表示、分析をスマートフォン上で行うことが可能。

オプションのクロノパッケージを装着すると、ダッシュボード上のアナログ/デジタルストップウォッチが追加されるほか、拡張されたPCM機能によりパフォーマンスディスプレイでコースタイムを表示、保存、評価ができるようになる。

さらに、911 GT2 RSのクロノパッケージには、ラップトリガーが付属する。スタート/フィニッシュラインに設置された外部マーカーと組み合わせてポルシェトラックプレシジョンアプリを使用することで、このラップトリガーは、ドライバーがラップタイムを正確に記録することが可能になる。

ポルシェデザイン911 GT2 RSクロノグラフウォッチ

モータースポーツの世界を象徴する911 GT2 RSウォッチは、この新車のオーナーのためだけに用意され、2017年6月30日よりポルシェ正規販売店で新型GTモデルと同時にオーダーする場合に限って購入できる。車両とウォッチは、ユーザーの要望に応じて個別に生産され、車両と同時に手渡されることになる。

ポルシェ デザイン911 GT2 RSクロノグラフポルシェデザインは、ポルシェモータースポーツ部門と組んで製作された、新しいスーパースポーツカーを所有するオーナーのみが所有することができるウォッチだ。

ケースは軽量なチタン製で、その心臓部にはポルシェデザインが3年を費やして開発した初めてのクロックムーブメントが搭載される。このキャリバー01.200は、フライバック機能と荷重経路を最適化したムーブメントブリッジを搭載し、COSC(スイスクロノメーター検定協会)の認定を受けている。

フライバック機能は、モータースポーツから着想を得ており、ポルシェウォッチならではの特徴を示すものとなっている。伝統的なクロノグラフでは、最初にボタンを押すとクロノグラフが停止し、2回目に押すとリセットされ、3回目に押すと計測が再開されるのが一般的。このように、連続して計測する場合にはボタンを3回押さなくてはならない。

一方でフライバック機能を備えるクロノグラフでは、これらの操作が自動的に素早く連続して行われる。ストップウォッチ機能と現在の時刻表示は、イエローのマーキングを用いて明確に分けられている。

また、このウォッチのディテールは、高性能スポーツカーのデザインに基づいていて、タングステン製の巻き上げローターは、911 GT2 RSのホイールを模している。文字盤はカーボン製で、時刻表示のデザインはメータパネルとタコメータに酷似したものである。

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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