日産、欧州向け「キャシュカイ」にプロパイロット搭載へ
日産は7日、クロスオーバー「キャシュカイ」の仕様を向上させ、ジュネーブモーターショーで初公開した。今回の改良ではエクステリアデザインをリフレッシュするとともに、インテリア品質及び走行性能を改善した。
また、今回の仕様向上では「ニッサン インテリジェント モビリティ」の技術をふんだんに採用。2017年度中には、高速道路の単一車線でアクセル、ブレーキ、ステアリングのすべてを自動的に制御できる、自動運転技術「プロパイロット」を搭載予定だ。これにより、高速道路での渋滞時や走行時のドライバーの負荷が低減し、より安全で快適な走りを実現する。
日産の欧州事業を統括する専務執行役員のポール ウィルコックス氏は、「ニッサン インテリジェント モビリティは私たちの商品開発の中心にあります。今回の仕様向上により、日産はクロスオーバーセグメントにおけるスタンダードを再定義し、市場を牽引し続けます」とコメントしている。
なお、欧州向けは7月に発売予定。
日産車の最新デザインを採り入れたD型ステアリングには、クロームインサートを追加している。また、4方向コントローラーを搭載することで、より直観的なコンビメーターディスプレイの操作が可能となり、ドライバーが前方から目線をそらす時間を低減させた。
DABデジタルラジオと衛星ナビを備えた日産のインフォテイメントシステム「NissanConnect」にも改良を加え、新たなユーザーインターフェースを搭載。また、同車種としては初めてシャークフィン型ルーフアンテナを標準搭載している。
さらに、音楽好きのユーザー向けに、好みのサウンドに設定し、より上質なサウンドを楽しめる7スピーカーのBoseプレミアムサウンドシステムをオプションとして新たに設定する。
◆力強い走行性能
足回り、ダンピング、ステアリングシステムを改良することで、同車の強みである「力強い走行性能」を強化し、洗練された走りを加えた。
その他、吸音材の使用を最適化、リアガラスの厚みを増したことでキャビン内のロードノイズやエンジン音、風切音を低減した。航空業界で使用されるボルテックスジェネレーターのデザイン技術をアンダーサイドに取り入れることでエアフローをコントロールし、空気抵抗を低減している。
また、空気抵抗の低減を最大限に引き出すように最適化された新型合金ホイールを17、18、19インチで揃えた。
クラストップの空力抵抗値(Cd値)0.31という高い空力性能を維持するとともに、6速マニュアルトランスミッションと1.5リッターdCi110ディーゼルエンジンではCO2排出量が1キロ当たり99gと、環境性能においてもセグメントリーダーの地位を維持している。こうした技術により低いランニングコストを実現した。
◆ニッサン インテリジェント モビリティ技術
欧州最量販モデルであるキャシュカイは、常に最新技術を搭載し、意のままの走行性能と安全・安心を提供し続けてきた。「インテリジェント・エマージェンシー・ブレーキ」には、歩行者検知機能を追加する予定。
また、キャシュカイで初めて、駐車場から後退する際の衝突リスクを低減する「リアクロス・トラフィック・アラート」を搭載。さらに、夜間走行時の安全性向上のため、アダプティブフロントライトも搭載した。
キャシュカイは実用性の高いSUVと、よりコンパクトでランニングコストが低いハッチバックの利点を融合させる事で、2007年の発売以来欧州で累計230万台を販売し、欧州で最量販のクロスオーバーとなっている。
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