三菱 i-MiEVの主な先進技術
三菱は、電気自動車i-MiEVを本年7月下旬より国内市場に投入すると発表した。価格は、459.9万円(税込)となる。新世代電気自動車はバッテリーをはじめ、先進技術が満載である。
i-MiEVは、リヤ・ミッドシップレイアウトのiの特長であるロングホイールベースを生かし、大容量の駆動用バッテリーを床下に、パワーユニットをラゲッジルーム下に搭載。これにより、日常での使用に充分な航続距離の確保と、ベース車と同一の居住スペースやラゲッジスペースを両立した。
■i-MiEV 主要コンポーネント
a.駆動用バッテリー
リチウムエナジージャパン製の、エネルギー密度の極めて高いリチウムイオン電池を搭載。計88個の電池セルを直列に接続した、大容量の駆動用バッテリーを車体床下中央に配置。低重心化による優れた操縦安定性も実現した。
b.モーター(パワーユニット)
小型・軽量・高効率な永久磁石式同期型モーターを専用開発。発進時から最大トルクを発生し、軽快でトルクフルな走りを実現した。減速時には、回生ブレーキ機能により、モーターを発電機として働かせることで、回収した電気を駆動用バッテリーに充電する。
c.トランスミッション
複雑な変速機構を必要としないモーター特性を生かし、変速を1段に固定した軽量・小型のトランスミッションを採用した。
d.車載充電器
家庭用AC200V/AC100Vでの充電を可能にする小型・軽量の車載充電器を採用した。
e.DC/DCコンバーター
補機用バッテリー(12V)の充電や電装品の電力を供給する。車載充電器と一体化させ、小型・軽量を図った。
f.インバーター
駆動用バッテリーの直流高電圧を交流に変換し、走行に必要な電力をモーターに供給する。
■コンビネーションメーター
電力消費およびエネルギー回生の状況を視覚的に表示する「パワーメーター」と、駆動用バッテリーの残量を表示する「駆動用バッテリー残量計」、直近の平均電力消費量からおおよその残り航続可能距離を算出して表示する「航続可能距離表示」を設定した。
■セレクターレバー
セレクターレバーを選択することで、エコドライブや、回生ブレーキを強く働かせた走行が可能となる3つのポジションを採用。
・アクセル操作に応じた力強いトルクでi-MiEV本来の優れた走りを楽しめるDポジション。
・出力を抑えてエコな走行を実現する「Eco」ポジション。
・Dポジションと同じ力強い走りのままで、回生ブレーキを最も強く働かせるBポジション。
■空調システム
電動コンプレッサーによる冷房システムと、電気ヒーターで加熱した温水を循環させる暖房システムを採用。温度調節は冷暖房各6段階のマニュアル方式を採用し、冷房と暖房が同時駆動となる機会を低減することで消費電力を抑制する。
■i-MiEVならではの安全性の追求
a.堅牢なフレームで駆動用バッテリーを保護
高電圧システムは、ボディ骨格の内側に搭載するとともに、駆動用バッテリーを井桁フレームで保護することで、全方位からの衝突によるダメージに備えた。
b.新世代の電気自動車にふさわしい統合制御技術 MiEV OS(MiEV Operating System)を開発
すべてのEVコンポーネント情報を集約し、i-MiEVを統合制御。バッテリー状態の常時モニタリングや、回生ブレーキ機能によるエネルギー回収、滑らかで力強い発進制御など、高度な統合制御技術により、省エネルギーを実現しながら快適で安全・安心な走行を実現した。
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