三菱ふそう、高出力の超大型トラック「新型 TV」をケニアで発売

新型TV

三菱ふそうトラック・バス株式会社(MFTBC)は、ダイムラー・トラック・アジア(DTA)傘下のDaimler India Commercial Vehicles Pvt. Ltd.(DICV)と協力し、高出力の超大型トラックを世界に先駆けてケニアで販売開始した。

連結車両総重量(GCW)65トンの「TV 3340Sトラクター」は、6気筒・400馬力・11.97リットルの新しいエンジン「OM457」を搭載している。このエンジンの性能・効果は成熟市場ですでに証明されている。同車両には12段マニュアルトランスミッションに加え、多彩な車両仕様に対応できるリアアクスル比の最適化を図ったハブリダクションを採用。

さらに、寝台付きの大きなキャビンも備えている。ダイムラーの技術プラットフォームをベースとして開発した同車両は、十分な積載と優れた燃費性能という、ケニアのコンテナ輸送業者の要望に応えるよう設計した。ケニアにおいてFUSOは、燃費の良さと丘陵地での優れた性能で高い評価を得ている。

MFTBC副社長兼セールス・カスタマーサービス本部長のミヒャエル・カンパー氏は、「この非常に堅牢なトラクターは、大型トラックに対するお客様のご要望にお応えして、当社の幅広い製品ラインアップに新たに加わった。これによりケニア市場のユーザーは、さらに多くの製品の中からご要望に応じた車種をお選びいただけるようになります。新モデルは世界に先駆けてケニアで発売し、他の市場にも順次投入していきます」とコメントした。

48年の協力関係にある販売代理店“Simba Colt社”

FUSOはケニアで、Simba Colt社と48年にわたり協力関係を築いてきた。同社はFUSOにとって最も歴史の長い販売代理店のひとつである。FUSOは2016年1月から7月に1,132台の車両をケニアで販売。商用車市場が厳しい状況にありながら昨年同期比で増加。新モデルおよびカスタマーサービスは、国内19の拠点で提供されている。

Simba Colt社の社長、Adil Popat氏はケニア・モンバサで開催した発表イベントで、「TVの最初の販売市場としてケニアが選ばれたことを大変うれしく思います。このトラックが市場の様々なニーズを満たし、近い将来、好評を博するものと確信しています」と抱負を述べた。

ニア・ナイロビの経済発展に伴い商用車需要の増加を予想

現地のユーザーとの関係強化戦略の一環として、ダイムラーの商用車事業部門は2016年2月、ケニア・ナイロビにリージョナル・センター(RC)を開設した。同RCでは、東・中央・西アフリカ地域におけるすべてのダイムラー商用車ブランドの販売とカスタマーサービスを管理する。

同地域の総人口は約7億7千万人で、ケニア、タンザニア、ナイジェリアなど41の市場がある。人口の68%を25歳未満が占め、他のどの地域よりも高い長期成長が見込まれている。同地域の大幅発展は、海外からの直接投資に支えられており、その額は2000年の約6倍にもなる。経済発展に伴い、輸送事業のさらなる拡大とこれによる商用車需要の増加が予想されている。

FUSOは2013年から新型トラックをケニア、タンザニア、ウガンダ、ナイジェリア、南アフリカで販売している。今回発売する「TV」トラクターを含む車両は、インド・チェンナイにある最先端の工場で生産され、アフリカ市場へ輸出されている。新車両が加わることで、製品ラインアップはさらに拡大され、多くのインフラ事業が計画されているケニアで、ユーザーの選択肢が広がる。

2016年3月にはモンバサ工場で、新型トラックのKD生産を開始した。

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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