はとバス、国内観光客低迷も外国人向けコースは29年ぶり9万名超え!
はとバスは、2015年度(はとバス会計年度:2015年7月1日~2016年6月30日)の外客コース含む東京観光利用人員が856,948名(速報値)と発表した。
2015年度はバス業界を取り巻く環境、外的要因により邦人コースが低調。同社では2016年度も引き続き安全確保に関する一層の体制強化に努め、豊洲新市場の開場や迎賓館一般公開、国立西洋美術館など、新しい観光資源を取り入れた魅力的な企画を行い、需要の掘り起こしを図っていくとしている。
一方外国人向けコースは順調に推移している。引き続き、旬のトレンドを取り入れたコース作りを行い、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた基盤を固めていくとのこと。
東京観光邦人コース利用人員減
1月に発生した軽井沢スキーバス転落事故を始め、バス旅行に対するユーザーの安全への信頼を著しく毀損する事案が多く発生した。これらの影響により需要が冷え込み、バス業界ならびにバスツアー市場全体に大きな影を落とすことになった。7~12月は前年比105.1%で推移していたが、事故発生後1~6月の定期観光の利用人員は、前年比86.2%(59,657名減)という結果となった。
また、4月に熊本地震が発生し、九州地方の旅行会社でのはとバス商品の取り扱いにおいて、2~3月は前年比78.4%(189名減)、4~5月においては、前年比60.1%(633名減)という影響が出ている。九州地方のユーザーの旅行控えが考えられる。
観光庁によると、2016年4月の都内延べ宿泊者数は502万名で、うち外国人宿泊者数は188万名となった。訪日客需要で東京都内のホテルは稼働率83.7%という高い数値が続いており、それに伴い客室単価も上昇。(観光庁・宿泊旅行統計調査・平成28年4月第2次速報ならびに日経新聞)このホテル客室不足と都内宿泊費の高騰により、地方の方が東京への旅行をすることが難しい状況が続いている。
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