【ル・マン24】ポルシェが逆転優勝で2連覇達成!最多優勝記録を『18』に伸ばす!(写真53枚)

【ポルシェレースレポート】

ル・マン24時間(2016)ポルシェ
ル・マン24時間(2016)ポルシェル・マン24時間(2016)ポルシェ

伝統の「ル・マン24時間レース」が6月18日・19日に開催され、ポルシェ「919 ハイブリッド #2号車」が逆転優勝を飾った。

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ポルシェ#2号車は、真夜中からトヨタ#5号車と優勝を賭けた激しい一騎打ちを展開したが、誰も予想しなかったエンディングを迎えることになった。レースもいよいよ最終ラップ目前になり、誰もがトヨタの勝利を確信していたが、#5号車にトラブルが発生しコース上でストップ。

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そして26万3千人の大観衆の前で最初にチェッカーフラッグを受けたのは、ロマン・デュマ/ニール・ジャニ/マルク・リーブ組の#2号車ポルシェ919ハイブリッドだった。このトリオは、2014年にブラジルで919ハイブリッドを初優勝に導いたメンバーである。

世界で最も過酷な自動車レースであるル・マンにおいてポルシェが18回目の総合優勝を果たした。最多優勝記録保持者であり、タイトルディフェンダーでもあるポルシェは2年連続で勝利を手にした。

ル・マン24時間(2016)ポルシェ

ティモ・ベルンハルト/ブレンドン・ハートレー/マーク・ウェバー組がドライブした#1号車ポルシェ919ハイブリッドは、夜間に長いピットストップを行ったが、その後の巻き返しによって総合13位でフィニッシュ、LMP1クラスでは5位という結果となった。

今回のル・マンでは、ポルシェはFIA世界耐久選手権(WEC)のマニュファクチュアラー部門で合計71ポイントを獲得。ル・マン24時間レースでは、6時間で競われる他の8戦の倍のポイントが与えられる。この結果、ポルシェは127ポイントでアウディ(95ポイント)とトヨタ(79ポイント)をリードしている。また、ドライバー部門では、デュマ/ジャニ/リーブが合計94ポイントで、2位に39ポイント差をつけている。

日曜昼以降のポルシェのレース展開

ル・マン24時間(2016)ポルシェ

#2号車はマルク・リーブが4連続スティントで強さを発揮し、時折レースをリードした。日曜日の11時50分、331周の終了後、ニール・ジャニにドライバーチェンジ。ジャニは345周、359周および373周を終了した時点で給油を行った。381周を終えて、彼はスローパンクのためピットインしなければならなかった。レース終盤では最高でも2位フィニッシュという場面が何度もあった。しかし、最終ラップに入る前に、トップのトヨタがコース上で停止し、919ハイブリッドがトップチェッカーを受け優勝を果たした。

ル・マン24時間(2016)ポルシェ

一方、#1号車は、序盤レースをリードしていたが、23時13分にポンプの故障および損傷により39周遅れとなった。285周を周回した11時20分、マーク・ウェバーにドライバーチェンジ。ウェバーは、298周および311周で給油を行った。324周を終えて、ウェバーはティモ・ベルンハルトと交代し、ベルンハルトは337周で少量の給油のために短時間の最終ピットストップを行った後、346周、総合13位でレースを完走した。

▼各コメント

ポルシェ919ハイブリッド(2号車)のドライバーのコメント

ル・マン24時間(2016)ポルシェ

ロマン・デュマ

 「トヨタは残念でした。素晴らしいレースでした。しかし、ル・マンで勝てるチャンスが与えられれば、もちろん断ることはありません。今すぐには、何が起こったかを消化することはできません。今シーズンは、レギュレーション変更のため、ラップタイムはわずかに遅くなりました。」

ニール・ジャニ

「トヨタのドライバー達の気持ちを考えると悲しくなります。レーシングドライバーであれば誰でも、それがどのようなものか痛いほどわかると思います。ル・マン24時間での優勝をまだ言葉で表現することはできません。夢を見ているような感じです。それでも、私達はほとんどミスをすることなくクルマを限界までプッシュし、非常によいレースをしたと思います。この勝利は、本当に特別なものです。」

マルク・リーブ

「トラフィックと減速ゾーンで、まったく簡単なレースではありませんでした。私が行った4連続スティントは、限界ギリギリでした。最初の3回のスティントでさえ、トラフィックでのオーバーテークや、リスクを冒したりと、非常に難しいものでした。そして、最後のスティントでは燃料を節約しなければならず、特に性能が低下し始めたフロントタイヤも労らなければなりませんでした。私は全力を尽くしました。今日起こったすべての出来事を消化するのは、これからです。」

ポルシェ919ハイブリッド(1号車)のドライバーのコメント

ル・マン24時間(2016)ポルシェ

ティモ・ベルンハルト

「カーナンバー2とポルシェチームに祝辞を贈ります。彼らにはその十分な資格がありました。24時間にわたって勝利のために戦い、最後は接戦でした。トヨタチームの皆さんは残念でした。あのような形での敗退は残酷です。私達も不運で、マーク、ブレンドン、そしてクルー達も悔しい思いをしています。クルーは、粘り強く919ハイブリッドの修理に取り組み、走れる状態にしてくれました。今年は不運に見舞われましたが、乗り越えるしかありません。クルマは本当に速く、トップグループのスピードにも簡単についていくことができました。少なくともポルシェのためにマニュファクチュアラー部門のポイントを稼ぐことができたのは幸いでした。来年、また私達はここに戻ってきます。私は決して諦めず、ポルシェでル・マン優勝を目指します。」

ブレンドン・ハートレー

「それぞれの最終スティントでは、ポイントを獲得するために各ドライバーが走行する時間を確保することが重要でした。私達のクルマのフィーリングはすごくよかっただけに、前半のトラブルが悔やまれます。しかし、チームの全員が闘志を燃やし、カーナンバー2の幸運を祈りました。」

マーク・ウェバー

「私はチームとあそこまでの頑張を見せたメカニック達を強く誇りに思います。またポルシェでル・マンに参戦できたのは名誉あることです。今日はウォーターポンプのトラブルで運がありませんでした。これは重大なトラブルで、大きくタイムをロスしました。しかし、ティモとブレンドンは素晴らしいドライビングをしてくれました。最後は、私達はカーナンバー2のために祈り、そしてもちろん私はチームメイト達とポルシェの勝利を喜んでいます。今日トヨタに起こったことは受け入れ難く、残念なことです。」

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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