3月22日(日)、米国南東部テネシー州ブリストルのブリストル・モーター・スピードウェイでNASCARスプリント・カップ・シリーズ第5戦「Food City 500」が開催された。
1周僅か0.533マイル(約860m)と短く、36度もの高いバンク角を持つブリストルは、「世界最速のハーフマイル」の別称を持ち、今シーズン最初のショートオーバル戦となる。同コースでスプリント・カップのシリーズ戦は年2回開催されている。
22日は16万人もの観客の見守る中、午後2時16分に0.533マイルオーバルを500周(266マイル:約430km)して競われる決勝レースのグリーンフラッグが振られた。
27周目にこの日最初のイエローコーションが出されると、8番手スタートから上位を走行していたブレイニーはピットインせず、コース上に残ってポジションアップ。同様に、13番手スタートのマーコス・アンブローズ、16番手スタートのトッド・ボダインもコース上に残り、2位のブレイニーから2−3−4位を占めることとなった。しかし、33周目に再スタートが切られた直後、2位のブレイニーがスピン。60周目にはボダインがクラッシュを喫し、戦線離脱となってしまった。
一方、予選ではふるわなかったKy.ブッシュは21日に2度に渡って行われた公式練習走行でセッティングを見いだし、ペースアップ。上位争いに加わると、70周目にトップのジミー・ジョンソン(シボレー)をアウトからパス。この日初めて首位に立った。
また、土曜日の最終公式練習でトップタイムをマークしたデニー・ハムリンも、24番手スタートから着実にポジションを上げ、130周目の再スタート時には、首位のKy.ブッシュに、ハムリンが3位、アンブローズ4位、ロイティマン5位と“トヨタ カムリ”が上位を争う形となった。
1周の短いコースで、多くの周回遅れを処理しながらの走行を強いられたKy.ブッシュだったが、圧倒的な速さで首位の座を堅守。後半は、好ペースで追い上げるハムリンと、ジョンソンを加えた3台による激しい首位争いとなったが、終盤にはジョンソンを引き離し、Ky.ブッシュとハムリンが1−2体制での走行となった。そのままチェッカーかと思われたが、ゴール目前の494周目、トップ2台のチームメイト、ジョーイ・ロガーノがエンジンブロー。この日9度目のイエローコーションとなり、レースは3周延長。501周目に“グリーン・ホワイト・チェッカー”で再スタートが切られたが、Ky.ブッシュとハムリンは、ジョンソンからの追撃を退け、1−2フィニッシュとなった。
Ky.ブッシュと“トヨタ カムリ”はカップ・シリーズ今季2勝目。レースの80%近い378周に渡り首位を走行し、レースを支配したKy.ブッシュが“トヨタ カムリ”にブリストルでの初勝利をもたらした。
次戦第6戦は3月29日(日)、米国東部ヴァージニア州マーティンスビルのマーティンスビル・スピードウェイで開催される。
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