ホンダが「安全新技術発表会」について発表会を行なった。いずれの技術も、この秋に発売を予定している新型車に搭載される予定となっている。
相反する「乗員保護向上」と「衝撃力低減」の両立が必須のエアバッグシステム。
乗員の様々な体格や衝突の状況に幅広く対応するため、より“迅速”に、より“低衝撃”で展開し、保護性能をより長く“持続”させる技術を開発したのが、この「i-SRSエアバッグシステム」。
「連続容量変化タイプ」のi-SRSエアバッグシステムは、エアバッグにうず巻き状の縫製と排気制御弁を設定し、エアバッグの内圧と展開を適切にコントロール。展開初期から小容量のエアバックを形成し、その後は一定の内圧で連続的に容量を拡大。さらに、エアバッグ後方にある排気制御弁が途中で開き、設定タイミングまでガスを排気させないもの。つまり、短時間で乗員保護に必要な圧力に達し、その後内圧が一定時間拡大し続けるので、性能持続時間が大幅に拡大。
今秋発売予定のライフより搭載予定となっている。
歩行者との衝突時にボンネットフードを持ち上げてエンジンルーム内の空間を確保し、歩行者の頭部への衝撃を低減する「ポップアップフードシステム」。
フロントバンパー内の中央と左右の計3ヵ所に設置されたGセンサーと車速センサーの情報から、歩行者との衝突を感知すると、アクチュエーターを作動させボンネットフードの後部を約10cm持ち上げる。これにより、エンジンなどの硬い部品とボンネットフードの間に空間を確保し、歩行者の頭部への衝撃を低減する。
9月発売の新型「レジェンド」にホンダの国内販売モデルとして初めて搭載した。
フロント、リア、左右ドアミラーに計4個の魚眼CCDカメラ「マルチビューカメラシステム」を装備。自車周辺の死角を低減や、映像を合成してステアリング舵角の情報から算出した走行軌道を予測するガイド線などを加えてナビゲーション画面を表示。縦列駐車や車庫入れなどの駐車支援、安全確認に効果的な視界支援、すり抜けや幅寄せなどに便利な幅寄せ支援を行う。また、ドアミラーを畳んでいるときでも使用出来るのは特筆である。
今秋発売予定の新型「オデッセイ」に搭載される。
「共存安全」をコンセプトに、安全性の向上を図るホンダ。上記のほか、腰部や大腿部の傷害評価を可能にした第三世代歩行者ダミー「POLAR III」を開発し、衝突実験を開始。より広範囲な事故での障害軽減を目指して今後も取り組むとしている。
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