autoc-one.jp 記事・レポート 自動車ニュース ボロボロになった1台のクルマ、実はかなり貴重なものだった…!

自動車ニュース 2016/4/8 10:26

ボロボロになった1台のクルマ、実はかなり貴重なものだった…!

44年前ル・マンを制したポルシェ「911 2.5 S/T」が蘇る!

ポルシェ911 2.5 S/T/1972年 ル・マン24
ポルシェ911 2.5 S/T/1972年 ニュルポルシェ911 2.5 S/T/1972年 ル・マン24

ポルシェAGのポルシェ クラシックは、エッセンにおけるテクノクラシカの開幕を記念して、波乱に富んだモータースポーツの歴史とともにレストア(修復・復活)された「911 2.5 S/T」を紹介。ポルシェ クラシックのスペシャリストによって2年の歳月をかけてレストアされ、1972年のル・マンでクラス優勝を飾ったマシンが初公開される。

今回見つかったクルマは本当に稀少なもので、911 2.4 Sクーペをベースとしてわずか24台が製造されたレーシングカーだった。ポルシェ クラシック代表のアレクサンダー・ファビック氏は『911 2.5 S/Tは、数年前に米国のコレクターによってレストアベースの状態で探し出されました。ポルシェのスペシャリストたちの巧みな作業によって、このスポーツカーは最高水準の状態によみがえっています』と述べ、このクルマの持ち主に対して『私達に示してくれた厚い信頼に本当に感動している』と語った。

子供の遊び場になってしまった伝説のクルマがいま蘇る

ポルシェ911 2.5 S/T

この車のレストアがポルシェ クラシックのスペシャリスト、特にボディワークに関しては真の挑戦となった。車がワークショップに到着するとすぐに彼らは、911が後に“Gモデル”と呼ばれたものに改造されているだけでなく、事故による損傷が、プロフェッショナルとは言えないレベルで修理されていることに気付いた。

センタートンネルとサイドレールの変形に加え、特にホイールハウスパネル、トンネル、さらにルーフに腐食による大きな損傷も…。修理不能なまでに変形したルーフは、子供たちがかなり長期にわたって遊び場として活用していたことを物語っていた。ボディの修理は特に複雑で、フレアフェンダーの一部手作業による変更と復元も含まれていた。911 2.5 S/Tには新しいルーフと新しいタンクボトムが取り付けられた。

広範囲におよぶ金属加工が完了した後、911 2.5 S/Tのボディは陰極浸漬塗装(CDP)によってコーティングされ、生産車両に施される最高水準のテクノロジーによって長期防錆加工が施された。腐食から完璧に保護するために、レストアされたボディをポルシェの現行市販車の工程に通され、その後、細部の仕上げの後、元のライトイエロー(コード117)で塗装され、見事なまでに復元を果たした。

ポルシェ911 2.5 S/T

911 2.5 S/Tの歴史

911 2.5 S/Tは、グループ3(市販車ベースのGT車両)とグループ4(改造を施したGT車両)のカスタマースポーツ用に開発されたモデルで、1971年末に当時のDr. Ing. h.c. F. Porsche KGスポーツ部門から49,680マルク(当時の約314万円)で限定数が発売された。911 2.5 Sは、タルガ・フローリオ、ル・マン、ラリーなどのサーキット用に開発された911 2.4 Sクーペのワークス改造仕様で、国際スポーツレギュレーションにしたがって厳密に変更されており、特別仕様の価格はプラス19,000マルク(当時の約120万円*)となっていた。

(*2016/4/8現在)

1971年11月に米国のレーシングドライバーのマイケル(マイク)・カイザー氏がポルシェのスポーツ部門にオーダーした911 2.5 S/Tは、1972年シーズン中に米国の複数のレースと世界耐久選手権に出場した。ポルシェのワークスドライバーであり、同時にポルシェ スポーツ部門のスタッフだったユルゲン・バルト氏も、当時のドライバーの一人だった。彼は1977年ル・マン24時間の総合優勝者で、44年後の現在も当時のことをはっきりと覚えている。「マイク・カイザーは、私をセブリングに招いてくれました。私達は1972年の耐久選手権にフル参戦する計画を立てました。マイクは、シーズンを通して私達に同行する少人数のTVチームも雇っていました。」

1972年シーズンに、ユルゲン・バルト氏と911 2.5 S/Tは、マイク・カイザー氏とともに、フロリダのデイトナ6時間とセブリング12時間、その後、タルガ・フローリオとニュルブルクリンク1000kmにも出場。カイザー氏とバルト氏は、スイス出身のシルヴァン・ギャラン氏とともに、最終的にシーズンハイライトのル・マン24時間に挑戦している。ルイ・メザナリ・チームとして参戦した3人は、3リッター以下のGT車両のクラス優勝を飾っただけでなく見事に総合13位に入っている。

ポルシェが力を入れる「ル・マン24時間レース」

ポルシェ「919ハイブリッド」/2015年FIA世界耐久選手権(WEC)
ポルシェ「919ハイブリッド」/2015年FIA世界耐久選手権(WEC)ポルシェ「911 RSR - Basic Type 991」/ル・マン24(2015)

モータースポーツ、特にル・マン24時間は、ポルシェにとって非常に重要である。1951年のレースデビュー以来、出場した800台以上のポルシェ車のうち103台がサルトサーキットでクラス優勝を飾り、17回の総合優勝に輝いている。 ポルシェは間違いなくル・マンで最も成功を収めたメーカーと言えるだろう。

ポルシェは、2015年に優勝を飾り、今年の6月18日と19日に開催される第84回ル・マン24時間にも万全の体制で臨む。

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