ポルシェが2015年“売れたワケ” ～22万5千台以上の販売を記録～

ポルシェAGは、2015年の全世界における車両販売台数が225,121台となり、前年の189,849台を19％上回る新記録となった。

ポルシェAGのCEOであるDr.オリバー・ブルーメ氏はこの結果を受け、『過去数年間にポルシェが市場に投入してきた製品の訴求力だけでなく、ポルシェブランドの魅力もこうした数字を達成できた要因です。極めてエモーショナルなスポーツカーの開発・製造・販売に意識を完全に集中させたことが実を結びつつあります』と述べている。

こうした中、ブルーメ氏は販売台数がポルシェの成功を評価するうえでの副次的な尺度に過ぎないとし、『私達にとってさらに大切なことは、顧客の情熱、売上利益率、そして雇用の確保です』と語った。

マカンが8万台を販売し、2015年ポルシェで最も売れたモデルに！

「911」の伝説は依然としてその勢いが衰えていない。スポーツカーを象徴するこのモデルは、前年度の販売台数を4％上回る記録を打ち立て、年間実績を3万2千台弱とした。

セールスおよびマーケティング担当取締役を務めるデトレフ・フォン・プラテン氏は、『モデルチェンジの行われた年ではありましたが、こうした結果を残せたことは、911が各市場において多くの人々を魅了していることを示しています』とコメント。911ターボをフラッグシップモデルとする新型911シリーズは、2016年1月末に欧州市場で販売が開始される。これによって販売台数は再び押し上げられ、売上の安定化を図ることができると予想される。

またこうした成長の牽引役となっているのがSUVモデルであるということ、シリーズ最新モデルが販売台数伸長の立役者であることも明らかである。「マカン」は、初めて年間を通じて販売され、8万台以上を達成し、ポルシェモデルの中で最も需要の高いモデルとなった。

僅差でその後に続いたのは7万3千台が販売された「カイエン」だ。マカンとカイエンの販売台数は、昨年度との比較において、どちらも2桁の伸び率を示している。

一方、「ケイマン」の販売台数の伸びは1％にとどまった。また、パナメーラおよびボクスターモデルは昨年度のレベルを下回っている。

この理由は、モデルチェンジの時期が迫っているためであり、2016年には新たな成長が期待できる。今後、ボクスターとケイマンの両モデルは、「718モデル」というシリーズになり、技術的およびデザイン的な融合を続けていく。