日産「リーフ」が販売開始5周年、1月には累計販売台数20万台に
発売から5年間の拡大
日産は、100%電気自動車(EV)の「リーフ」が、12月で販売開始5周年を迎え、1月には累計販売台数が20万台を達成する見込みと発表した。
これまで過去5年間のリーフの走行距離は累計20億キロメートル(約12億マイル)を超えており、これは、地球と月を2600回往復できるほどの距離に相当する。5年間の実績から削減されたと推測されるCO2の排出量は、約328,482トン以上にのぼる。
20万台の販売内訳は、北米、日本、欧州の3市場の合計で全体の90%を占めており、このうち北米が9万台超と最も多く、次に日本(約5万台)、欧州(約4万台)が続く。
販売当初からリーフは世界で高い評価を受け続けており、これまで、「日本カー・オブ・ザ・イヤー」、「ヨーロピアン・カー・オブ・ザ・イヤー」、そして「ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー」を含む、合計92の様々な賞アワードを受賞している。
日産のEV開発における歴史は古く、68年前の「たま電気自動車」にさかのぼる。日産はその後も自社でのEVバッテリーの研究開発に取り組み、鉛からニッケル水素、そしてリチウムイオンへと進化させてきた。そして、1996年に世界ではじめてリチウムイオンバッテリーを搭載した「プレーリージョイ EV」を発売。長い期間の実績に裏付けられた経験やノウハウにより、日産は同業他社よりも早く2010年に世界初の量産型電気自動車「リーフ」を、日本と北米での発売に成功している。
日産は、インフラ整備やバッテリー開発などを含むEV事業全体に約5000億円(約40億ユーロ)の投資計画を発表し、今後もクリーンで効率的、かつ経済的な自動車へのニーズが高まれば、更なる計画の拡大も視野に入れている。
ゼロ・エミッションに関する取り組みはリーフに留まらず、同社はインフラ整備にも力を入れており、30分で80%まで充電が可能な急速充電器(CHAdeMO Quick Chargers)の数は全世界で1万基に到達する勢いで拡大している。このうち約6000台が日本に在り、世界最大の急速充電ネットワークを築いている。
新しいEVの未来へ ~これからの5年
2015年11月に北米で販売を開始した最新のリーフには、一回の充電で可能な航続距離を従来から20%以上伸ばした大容量30kWhの駆動用リチウムイオンバッテリーを搭載したモデルが加わった。30kWhバッテリー搭載モデルは、日本では今月24日から、欧州では2016年1月からの発売を予定。
EV関連技術のレベルが今後ますます高まるにつれ、更に進化したゼロ・エミッション・カーが大気をよりクリーンにし、騒音レベルを大幅に下げることが期待される。
日産自動車 カルロス ゴーン社長兼CEOは、「EV技術は、引き続き、日産の商品開発の中心です。EV技術を、日産の他の様々なインテリジェンスやイノベーションと統合するで、当社は、ゼロ・エミッション(走行中のCO2を含む排気ガスゼロ)の時代に向かって前進していきます。当社が開発する数々の技術により、より安全で、クリーンで、つながっていて、ワクワクするモビリティの時代が近づきつつあります。これこそがイノベーションの力です。今後の日産にご期待ください。」とコメントしている。
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