ボルボ、マイクロソフトと3Dホログラムを使った次世代自動車技術を共同開発
ボルボ・カーズは、マイクロソフト社と次世代の自動車技術を共同開発すると発表した。
両社は、マイクロソフトが開発した世界初のアイウェア型ホログラフィックコンピューター「HoloLens(ホロレンズ)」を活用し、将来のクルマの選び方や買い方を一変させるようなビジョンを明らかにした。協力分野には自動運転テクノロジーやコネクティッドカーから得られたデータを用いた新たなサービスを創出することが含まれる。
マイクロソフト本社で開催されたHoloLensのデモンストレーションでは、複合現実(Mixed Reality)によるバーチャルな3Dカーコンフィギュレーターが公開された。
ウェアラブル端末のHoloLensは、単なるヘッドマウンドディスプレイではなく、3Dホログラムを現実空間に自由に投影できることが大きな特徴で、HoloLensのデモンストレーションでは、2016年1月に開催される北米国際自動車ショーで発表される予定のプレミアムセダン新型「S90」がバーチャルでプレビューされた。
また、顧客と自動車の関係を変える複合現実(Mixed Reality)の可能性についても、新たな方向性が示され、ボルボの新しいセダンモデルや、その最新の自動運転技術などを発表、生産前に3Dの世界で疑似体験した。
今回のデモンストレーションは、ボルボとマイクロソフトの長期的な協力関係の始まりを意味しており、それは自動車産業に関わる幅広い新技術を含んでいる。
新技術で重視する分野の一つである自動運転では、ボルボは自動車の安全のパイオニアであり、コネクティッドカーと自動運転の実用化を主導している。
ボルボはすでに「ドライブ・ミー」プログラムを発表しており、2017年までにスウェーデン・イェーテボリ市で、一般ユーザーに合計100台の自動運転車を提供し、公道を走行するという世界最大規模の実証実験を行う予定である。
また、自動運転以外の協力分野とて、自動車やドライバーから情報を収集し、運転体験を向上させるために活用する方法や、安全を向上させる予測分析に用いる可能性を検証することが含まれる。
ボルボ・カーズ 上級副社長兼チーフ・インフォメーション・オフィサーのクラス・ベンドリック氏は、「将来のモビリティ分野において、マイクロソフトと技術革新を進めることに大変喜んでいます。この技術が、より継続可能な事故のない未来を実現するだけでなく、顧客と社会の両方に大きな恩恵をもたらすでしょう。マイクロソフトとともに、この分野でのパイオニアを目指していきます。」と述べた。
また、マイクロソフトのHoloLens担当上級ディレクターのスコット・エリクソン氏は、「自動車のデザインや購入の概念を変える可能性のあるボルボとの協業に大きな期待を寄せています。ボルボとともにテクノロジーとヒューマンセントリックデザインを融合させることに興奮を覚えます。」とコメントした。
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