ル・マン参戦の「Nissan GT-R LM NISMO」、WEC出場を延期
日産は、FIA世界耐久選手権(WEC)で「Nissan GT-R LM NISMO」のLM P1クラスへの復帰を遅らせ、ル・マン24時間レースを通して浮かび上がった問題の解決に時間を割くことを発表した。
6月に開催されたル・マン24時間レースでは、エネルギー回生システム(ERS)の問題によりエンジンパワーのみでの走行となっていた。
専用設計されたニッサンV6 3リッター ツインターボ ガソリンエンジンとユニークなエアロダイナミクスは、マシンの強みであることがわかったが、ERSが正常に動作せず、マシンの他のシステムに影響が出ていたのだ。
ニスモ代表取締役社長兼最高経営責任者 宮谷正一氏は、「ファンの方はがっかりされると思いますが、それ以上に私たちもとても残念に思っているのです。私たちはレーサーであり、競いたいのです。そして、強くありたいのです。よって、厳しい競争が待ち受けるWECで戦えるNissan GT-R LM NISMOを準備するため、テストプログラムの続行を選択しました。最初のハードルで諦めることはありません。この困難を乗り越えたいと思います」と述べた。
また、ニスモのグローバルヘッドオブブランド・マーケティング&セールス、ダレン・コックス氏は、「革新は痛みを伴います。私たちは、他のレーシングカーとは大きく異なるLM P1マシンを現実化し、モータースポーツに革新を起こそうとしています。私たちを後押ししてくれるファンが、この革新の成功を待ち望んでいることが心強いです。ファンは、モータースポーツにこれまでと違ったものを希望しています。そのことが、強いLM P1マシンを作ろうというモチベーションになっています」とコメントした。
「Nissan GT-R LM NISMO」の開発テストはアメリカで続けられるということだが、いつWECに復帰できるかは今のところ未定となっている。
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