アウディ、ル・マンで「最速記録」を樹立 ~3位表彰台を獲得~

アウディにおけるル・マン24時間レースは、14回目の優勝は逃したものの3位、4位、7位。表彰台獲得連続記録を更新した。

アウディは出場した全マシンが完走し、そのうち1台が表彰台を獲得。表彰台を獲得したのは、昨年の優勝トリオ、アンドレ ロッテラー(ドイツ) / マルセル ファスラー(スイス) / ブノワ トレルイエ(フランス)組。彼らは2台のポルシェに続き3位を獲得。また、ロッテラーが3m17.475sというコースレコードも記録した。

AUDI AG取締役会会長Prof. ルパート シュタートラーはチェッカーフラッグが振られると真っ先にポルシェピットを訪れ、彼らの優勝を称え「今回のレースは、モータースポーツの最高峰と賞すべきものでした。会場に押し寄せた観客は、アウディとポルシェという同じグループのブランドでありながら、お互いに手を緩めることなくスリリングなバトルが繰り返され、非常に素晴らしい耐久レースを堪能されたことと思います。ル・マンで優勝することが、どれほど難しいかを知り尽くしている我々は、ポルシェの優勝を称えることに何の躊躇もありません」とコメントしている。

アウディスポーツ チームヨーストのガレージでレースを見守ったAUDI AG技術開発担当取締役のProf. Dr. ウルリッヒ ハッケンベルクは「まったく異なるコンセプトで産み出されたアウディとポルシェのハイブリッド レーシングカーが、レース全体を通じて互角の闘いを繰り広げたことに、非常に大きな驚きと感動を得ました。両ブランドが採用したコンセプトは、いずれもトヨタのマシンを凌駕する速さを示しました。これこそが我々がWECやル・マンで明らかにしたいものなのです」とコメントしている。

トップが激しく入れ替わる展開が続き、アウディとポルシェの2者によって争われた第83回ル・マンの勝利者は日曜日の朝になり、ようやく雌雄が決せられた。

3台のAudi R18 e-tron quattroはいずれも卓越した速さを見せていたが、数々の不運に見舞われた。レース序盤のパンクにも関わらず、激しい優勝争いを繰り広げていたアンドレ ロッテラー / マルセル ファスラー / ブノワ トレルイエ組は、日曜日の午前7時前にエンジンフードが大きく外れるトラブルに見舞われ、ダメージを負ってしまった。ピットにおける修復作業はわずか6分56秒で終わったが、これにより失われた2ラップを取り戻すことは出来なかった。

ルーカス ディ グラッシ(ブラジル) / ロイック デュバル(フランス) / オリバー ジャービス(イギリス)組も、滅多に起きないアクシデントに遭遇。レース開始からおよそ3時間が経過し、インディアナポリスに差し掛かったロイック デュバルが複数の遅いマシンをパスしている際に、GTEクラスのマシンに追突され、それが原因でガードレールに激しく衝突。彼らのAudi R18 e-tron quattroは、わずか4分ほどの修復でレースに復帰、最終的に4位でゴールした。

幾度もトップに立ち、それ以外の時もトップと僅差を維持して走り続けていたフィリップ アルバカーキー(ポルトガル) / マルコ ボナノミ(イタリア) / レネ ラスト(ドイツ)トリオが駆るAudi R18 e-tron quattroは、優勝候補の最右翼と目されていたが、日曜日の朝にハイブリッドシステムの不具合に見舞われ、3番手に。その後、レース終了わずか3時間前に、同じ不具合に起因する左フロントのドライブシャフトの交換を余儀なくされる。この作業に17分を要したため、彼らは総合7位となった。

アウディモータースポーツ代表のDr. ウォルフガング ウルリッヒは「Audi R18 e-tron quattroは、3台とも優勝を獲得するに充分な速さを持っていたことは紛れもない事実です。しかし、不幸にもそれぞれのマシンに深刻な事態が発生してしまいました。ポルシェの様な強力なライバルを相手に闘っている時は、予定外のピットインによる遅れを取り戻すことは非常に困難です。確かに望んだ結果を得られなかったことは残念ですが、スポーツの世界では負けることもあります。今回は我々の実力を存分に発揮することは叶いませんでした。レースウイークだけでなく、それまでの数ヶ月間に渡ってハードワークをこなしてくれた全てのスタッフにとても感謝しています」とコメントしている。

FIA世界耐久選手権(WEC)の年間ポイントでは、依然としてアンドレ ロッテラー / マルセル ファスラー / ブノワ トレルイエ組がドライバーズ ランキングのトップを維持している。ル・マンでの雪辱を果たす機会は、8月30日にニュルブルクリンク(ドイツ)で開催されるWEC第4戦となる。

ル・マン24時間耐久レースの決勝結果

1: ヒュルケンベルグ / バンバー / タンディ (ポルシェ) 395 laps

2: ベルンハルド / ウエーバー / ハートレー (ポルシェ) -1 lap

3: ファスラー / ロッテラー / トレルイエ (Audi R18 e-tron quattro) -2 laps

4: ディ グラッシ / デュバル / ジャービス (Audi R18 e-tron quattro) -3 laps

5: デュマ/ ジャニ / リーブ (ポルシェ) -4 laps

6: ブルツ/ サラザン / コンウェイ (トヨタ) -8 laps

6: ブルツ/ サラザン / コンウェイ (トヨタ) -8 laps

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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