ジャガー・ランドローバー、道路上の穴やくぼみのある路面に警告を出す技術を開発中
自動運転化に向けた様々な動きがある中、詳細な地図データの確保は、各自動車メーカーが挙って取得しようとしている。 しかし、道路も生き物。急に穴が開いたり、地図のような平面情報だけではわからない情報が現場には存在する。
そんな現場でしかわからない情報をクラウド上で共有し合い、後続車などへ警告をリアルタイムに発する研究をジャガー・ランドローバーがスタートした。
車両がポットホール(道路上の穴やくぼみ)をはじめ、壊れた下水道やマンホールの位置、それらの損傷のレベルなどを識別し、クラウドを通じてリアルタイムに他の車両と情報を共有できるようにする最新のコネクテッド・カー技術を研究。
今後、データを道路管理者にも提供し、どこから優先して補修していくかの決定にも役立てていくという。
このシステムは、車両前方にある大きなポットホールや壊れたマンホールに関する警告を他の車両から受け取ることができるもので、ドライバーがこうした情報をもとに速度を落として危険を避けたり、衝撃を軽減し、スムーズな乗り心地を維持できるよう、車両のサスペンションを調整することも可能という。
これは、パンクや車両の損傷、さらに交通事故を減らすことに貢献する。
道路の補修をより効率的にできるという大きな可能性も!
ジャガー・ランドローバーのグローバル・コネクテッド・カー担当ディレクター、マイク・ベル博士は次のように述べている。
「MagneRideを搭載している『レンジローバー・イヴォーク』と『ディスカバリー・スポーツ』には、路面状態を把握し、ポットホールや、隆起したマンホール、損傷した下水管の蓋を識別できる高性能センサーが装備されています。車両の動きをモニターし、サスペンションの高さを変えることで、サスペンションの特性を継続的に調整し、凹凸のある傷んだ路面でも快適に運転できるようにします」
「この技術は、乗り心地をより快適にするだけでなく、車両センサーからの情報を『ビッグデータ』として他の道路利用者と共有することで、車両の損傷による数十億ポンドもの費用負担を防ぎ、さらに道路の補修をより効率的に行うことができるようになるという大きな可能性があるのです」
■ジャガー・ランドローバーの先駆的な「ポットホール・アラート」の研究により、パンクや車両の損傷、交通事故等で毎年発生する推定28億ポンド(約5,348億円)ものドライバーの費用負担を軽減
■「レンジローバー・イヴォーク」の研究用車両は、ポットホール(道路上の穴やくぼみ)や壊れたマンホールの位置と損傷状態を識別し、数ミリ秒でサスペンションを調整
■ジャガー・ランドローバーは、路面に関するデータを他の車両とクラウドを通じて共有し、すべてのドライバーが、危険な路面に関する警告を受けることが可能となる技術を開発中
■コベントリー市議会と、データを道路管理者と共有する方法を解明し、道路補修のスピードと効率性を向上させることを目的とした共同研究を発足
※1ポンド=191円にて換算(2015年6月11日現在)
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