ホンダ「S660」世界に誇れるMR【ピックアップ!カーソムリエレポート】
【カーソムリエレポートって何?】
カーソムリエ検定に合格した『カーソムリエ』が、話題のクルマを実際に試乗して書いたレポート。それがカーソムリエレポートです。
本日はホンダ「S660」をピックアップしてお届けいたします!
▼世界に誇れるMR、大事に育ててください。(カーソムリエ パン君さん)
▼大人のおもちゃ!(カーソムリエ GranGilles27さん)
ホンダ「S660」
見て楽しい、乗って楽しい、あらゆる場面でいつでもワクワクする、心が昂ぶる本格スポーツカーを追求し、「Heart Beat Sport」をキーワードに、ホンダらしい「走る喜び」の実現を目指して開発された。スポーツカーの醍醐味である、曲がる楽しさを最大限に体感できるよう、高い旋回性能にこだわり、ミッドシップエンジン・リアドライブ(MR)レイアウトを採用。低重心と理想的な前後重量配分である45:55を実現している。
Nシリーズで力強さに定評のある直列3気筒DOHCターボエンジンをベースに、低回転域から力強く高いアクセルレスポンスを可能とする専用のターボチャージャーを搭載。トランスミッションには、軽自動車として初となる、新開発の6速マニュアルトランスミッションの採用に加え、スポーツモードを備えた7速パドルシフト付CVT(無段変速オートマチックトランスミッション)も設定し、スポーツカーらしいドライビングと日常での扱いやすさを実現した。
世界に誇れるMR、大事に育ててください。(カーソムリエ パン君さん)
総合評価:3.5/5.0
外観デザイン:4.8/5.0
インテリア:3.2/5.0
走りやすさ:3.7/5.0
-オススメポイント-
近所での試乗は出来ず遠方まで足を運び、アルファの6MTに試乗しましたが、試乗中の注目の高さは半端ないです。祝日は待ち時間が凄いらしいですが、平日に乗れてラッキーでした。
まずは作ったホンダに本当に感謝です。スタイリングはほぼ100点!コペンを引き合いに出すのが忍びない程の力作です。トミーカイラZZには及びませんがとにかくかっこいい。ビートの面影もあり、どの角度から見ても惚れぼれします。ホンダは過去に名車があるので、ある程度のオマージュはどんどんするべきだと思います。今回は成功しています。
ビートも良く乗りましたが、ビートのような軽薄というか軽さはなく、真剣にMRスポーツを作りましたという感じが伝わってきました。6MTもコクコクと決まり、走りだすと軽自動車という感覚がないです。低い着座位置でスピード感は増しますが、信号を何個かクリアして冷静になると、スピード感はやはり軽自動車。しかし、各部の質感の高さ、ステアリングのインフォメーションだったり、足回りの接地感、ボディ剛性、シートの作り、色々な要素が絡み合い上質な感覚が支配します。
100馬力で出るという噂がありましたが、もし100馬力で出ていたらどれ程良かったかしれません。コクピットのデザインも、もうすぐ出るNSX風で遊び心はなし。速くはないが久々に心躍る試乗でした。
-乗る前と乗った後、クルマのイメージは同じでしたか?-
違った。
理由:もっと軽自動車、軽自動車していると思った。
-不満点-
荷物置き場なし。ビートも荷物を置く場所が無かったですがシート後ろに少し置けました。ビートはOPでリアに小さな鞄が付けれたはずでしたが。今回は無いのでしょうか?
-運転後の感想について-
確かに高い値付けだがそれに見合う質感があり好感を持ちました。荷物置けないですがバイク感覚で乗る車と思います。S1000がでるやら、タイプRの噂もありますが、とにかく毎年熟成させて長い間作り続けて欲しいです。
大人のおもちゃ!(カーソムリエ GranGilles27さん)
総合評価:3.9/5.0
外観デザイン:4.6/5.0
インテリア:3.7/5.0
走りやすさ:4.3/5.0
-オススメポイント-
試乗は6MTです。
・エンジンはNシリーズと同じS07Aターボですが、低速トルクがあり発進は楽チンです。それでいてレッド手前まで回すと、明確にトルクの盛り上がりがあり、スポーツカーのエンジンとしては合格だと思います。
・ショートストロークのシフトは小気味よく決まり、クラッチも軽いのでシフトチェンジが楽しいです。
・低い着座位置、後ろから聴こえるエンジン音・ブローオフ音などで、とてもやる気にさせてくれます。
・オープンボディーですが、ボディー剛性はかなり高くて、乗っていて軽自動車とは思えません。
・足回りは硬いですが、しなやかさがあるので、決して不快ではありません。
・コーナーはまさに切れ味鋭く、ひらりひらりと殆どロールもせずにクリア出来ます。まさに、これは快感。軽でもちゃんとスポーツカーに仕上がっています!
-乗る前と乗った後、クルマのイメージは同じでしたか?-
違った。
理由:軽自動車枠でスポーツカーが作れるのか?車重が830kgと決して軽くないので、それがどうかな?と思っていましたが、乗ってみたらエンジンも含めてちゃんとスポーツカーとして成立していた事。
-不満点-
・自主規制の中、良く出来たエンジンですが、やっぱりもう少しパワーが欲しい。
・ステアリングにテレスコピック機能が無い
-運転後の感想について-
この車はハッキリ言って誰にでも勧められる車ではありません。基本はセカンドカーで、普段は1人で運転を楽しむ人向けの車です。助手席の足元は狭いし、2人乗ったら基本的に手荷物の置き場も有りません…。
でも、運転していて「それで良いんだ!」と思いました。なんせ、ホンダの「S」です。決して万人向けに造られた車では有りません。2人で楽しくオープン・ドライブを楽しみたい方は、他の車を選んだ方が幸せです。この車は、「純粋に運転を楽しみたい方向けの車」です!
この記事にコメントする