トヨタ、高効率半導体の開発で次期型プリウスなどのHV車燃費を10%向上へ

2世代先のプリウスや次期型アクアに採用!? SiC高効率パワー半導体を開発

トヨタは、(株)デンソー、(株)豊田中央研究所と共同で、新しい素材であるSiC(Silicon Carbide<シリコンと炭素の化合物>)によるパワー半導体を開発したと発表。

SiCは、ダイヤモンドの次に固い素材として特に研磨剤などの工業製品に多く用いられている。その固い素材を半導体として利用するのが難しく、それを自動車の大電力用モジュールとして実用化のメドがたったことが今回のトピックスだ。

今回開発されたSiC高効率パワー半導体は、ハイブリッド車(HV)などのモーター駆動力を制御するパワーコントロールユニット(PCU)に採用する予定で、今後1年以内に公道での走行実験を開始するという。その後、量産化に向け動き出す事を考えると、来年末に登場が噂されている4代目新型プリウスには間に合わず、その次の5代目(!)プリウスや、次期型アクアなどのトヨタ次期型HV車への採用と目される。

現段階で、上記3社で共同開発したSiCパワー半導体(ダイオードとトランジスタ)を採用したPCUを現行プリウスの試作車に搭載し、5%以上(※)の向上を確認したといい、将来的には、現在のシリコンパワー半導体と比べ、HVの燃費をJC08モード燃費で10%の大幅向上を目指すという。

すでに、2013年12月には電子制御装置や半導体などの研究開発及び生産の拠点である広瀬工場内に、SiC専用の半導体開発のためのクリーンルームを整備した。

トヨタは、HVなど電動車両の燃費向上においては、エンジンや空力性能などの改善はもとより、パワー半導体の高効率化も重要技術として位置づけ、今後は、現在参加している国家プロジェクト(低炭素社会を実現する新材料パワー半導体プロジェクト)での成果を取り入れながら、SiCパワー半導体の早期実用化に向けて開発を強化していくとしている。

この技術は、5月21日(水)~23日(金)までの3日間、横浜市のパシフィコ横浜で開催される「人とくるまのテクノロジー展2014」に出展を予定している。

※JC08モード走行でのトヨタ測定値

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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