先代の反省を踏まえて開発、ケタ違いに“魅力度”が増した新型「プリウスPHV」(2/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
インテリアの注目は11.6インチの縦長大型ディスプレイ
内装もプリウスとは異なり、インパネの中央に縦長の大型(11.6インチ)ディスプレイを配置する。カーナビ情報のほか、交通量に応じたルート案内、災害時の情報提供など、将来的にはトヨタのビッグデータを活用する端末として機能する。
この縦長の画面は、ナビとして使う時も便利だ。進行方向を上にして表示する場合、縦長であれば目的地に向けた広範囲のルートを表示できる。メーカーは画面がデンソー製、カーナビはアイシンAW製だという。
ちなみにベースとなる現行プリウスのカーナビはすべてディーラーオプションだから、高度な機能を与えにくい。その点でプリウスPHVでは、大半のグレードに11.6インチ画面が標準装着される(法人向けの最廉価仕様を除く)。高い機能も手に入れやすい。
プリウスPHVは4名乗車に
車内の広さは基本的に同じだが、後席は3人掛けではなく2人掛けになる。乗車定員も4名で、後席の中央にはカップホルダーや収納設備を配置した。
4人乗りにすれば後席中央の3点式シートベルトなどを省いて軽量化が可能になり、燃費数値を計測する時も有利。5名乗車を考えなければ、動力性能の制御もしやすい。
車内の細かな変更では、前席の中央に配置されたフロントコンソールトレイの色彩を見直した。プリウスでは、上級のGなどは洗面台を連想させる乳白色に仕上げられ、内装色がブラックだとコントラストが強すぎた。
そこでプリウスPHVでは光沢のあるブラックにしている。ファブリックのシート生地もプリウスとは異なる。
なお、グレードはプリウスと同じく豊富に用意する予定で、本革シート装着車なども選択できる。
内装関連の装備では、ヒートポンプ式暖房も注目される。
従来のプリウスPHVでは、ヒーターの熱源はエンジンであった。そのため、暖房を作動させるためにエンジンが始動することもあり、PHVの低燃費が損なわれてしまう。
そこで、新たにヒートポンプ式を設定。シートとステアリングのヒーターは、従来どおり用意する。
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