ホンダ 新型 オデッセイ[5代目] 新型車解説 ~初のスライドドア採用でイメージ一新~(1/3)

ホンダ 新型 オデッセイ[5代目] 新型車解説 ~初のスライドドア採用でイメージ一新~
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これって、「オデッセイ」というよりは「エリシオン」なのでは??

ホンダ 新型オデッセイ アブソルート[FF/7人乗り/プレミアムヴィーナスブラック・パール] サイドイメージ

「オデッセイというよりエリシオンではないのか?」。新たにスライドドアを備えた5代目ホンダ 新型「オデッセイ」の外観を見て、疑問を持たれた方も多いと思う。私も同感だ。

特に先代型と2世代前のオデッセイは、全高を立体駐車場が使いやすい1550mm以下に抑えていた。スライドドアは備わらず、外観はミニバンというよりもワゴン。対するエリシオンは両側にスライドドアを備えた背の高いミニバンだったから、新型オデッセイとの共通性も強い。

しかしホンダでは、従来型が備えていた乗用車の価値に、優れた使い勝手も加えたのが新型オデッセイだという。エリシオンも生産を終えたから、統合車種と考えれば良い。車名の知名度が高いことも、オデッセイを名乗った理由だろう。

ホンダ 新型オデッセイ アブソルート フロントビューホンダ 新型オデッセイ アブソルート フロントスタイリングホンダ 新型オデッセイ アブソルート サイドビューホンダ 新型オデッセイ アブソルート リアスタイリングホンダ 新型オデッセイ アブソルート リアビュー

ホンダの新世代デザイン言語を採用

ホンダ 新型オデッセイ アブソルート・EX フロントフェイスホンダ 新型オデッセイ アブソルート・EX テールランプ

新型オデッセイのフロントマスクは、現行型の「フィット」や「アコード」と共通性のあるデザイン。「新しいホンダの顔」になった。

標準ボディとスポーティーなカスタム仕様の「ABSOLUTE(アブソルート)」があり、ボディサイズは若干違う。全長は両タイプとも4830mmだが、全幅は標準ボディが1800mmでアブソルートが1820mmだ。

全長は先代型に対して30mmの拡大。全幅はアブソルートが20mm拡大されたが、標準ボディは同じだ。ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は70mm伸びて2900mmになった。

全高は前輪駆動の2WDで見ると、標準ボディが1695mm、アブソルートが1685mmだから先代型よりも150mmほど高い。エリシオンに比べると約100mm低い。

車高をイッキに高めながらも低床フロア化⇒びっくりするほどの室内高を実現

ホンダ 新型オデッセイ アブソルート・EX リアイメージホンダ 新型オデッセイ アブソルート(FF/8人乗り/プレミアムヴィーナスブラック・パール)イメージ

最も注目すべき点は1695mmの全高だ。新型オデッセイは、Mクラスミニバンの「ステップワゴン」や「日産 セレナ」、あるいは先代エリシオンと同様、燃料タンクをカバーできる位置まで床を高めたフラットフロア構造を採用する。先代オデッセイや「ストリーム」と違って、3列目シートの床が燃料タンクの張り出しで持ち上がることはない。3列目の床と座面の間隔も十分に確保され、多人数乗車に適したフロア構造となる。

この床面構造の欠点は、燃料タンクをカバーできる位置まで持ち上げるため、不可避的に地上高も高まること。セレナやLLクラスミニバンの「トヨタ ヴェルファイア」のスライドドアを開くと、床が高く、階段状のサイドステップも付いている。となれば天井も高く、高重心で重いボディになる。

そこで新型オデッセイは、渾身の低床設計を実現させた。床面地上高は約340mm、スライドドア部分のステップ高は300mmに抑え込んだ。今のところフラットフロア構造で最も床の低いミニバンはステップワゴンだが、床面地上高は390mmだ。セレナや「トヨタ ヴォクシー/ノア」は約450mmだから、新型オデッセイの床はほかのフラットフロアミニバンに比べて50~100mmは低い。

高齢者が足を持ち上げる場合、300mmを超えると辛いとされている。そこでコンパクトハイトワゴンの「トヨタ ポルテ/スペイド」(正確にはフラットフロア構造ではないが)も、スライドドア部分は床を300mmに抑えた。オデッセイはフラットフロア構造でステップ高が300mmだから、まさに渾身の低床設計だ。床が低いため、全高も前述の1695mmに収まった。しかも室内高は1325mmを確保する。

ライバルミニバンに比べればまだ相変わらず背は低めだが

ホンダ 新型オデッセイ G・EX(FF/ホワイトオーキッド・パール)スタイリングホンダ 新型オデッセイ アブソルート EX(FF)走行イメージ

低床設計の秘訣は薄型燃料タンク。50~55リッターの容量を確保しながら、きわめて薄く造り上げた。

このタイプの薄型燃料タンクは、2003年に登場した「トヨタ シエンタ」も採用している。これまた凝った造りだが、後が続いていない。シエンタの低床設計でアイシスなどを開発すれば、3列目も快適な優れたミニバンになるのに残念。今のところ、フラットフロア構造を採用して全高を1700mm以下に抑えたミニバンは、新型オデッセイとシエンタだけだ。

そして燃料タンクの薄型化に基づく低床設計は、数多くのメリットを生み出す。

まずは前述のように乗降性が良くなる。十分な室内高を確保した上で背も低く抑えられ、重心高も下げられる。背が低ければボディも軽くできて走行中の空気抵抗も減る。駐車性も向上する。何も悪いことはない。

それなのに低床化で背を低く抑えた先代ステップワゴンは、売れ行きが低迷した。理由は車内が広そうに見えず、存在感も希薄になったからだ。要はミニバンらしさが薄れて売れなかった。

なのでそろそろユーザーも、低床化のよる天井を抑えたメリットを理解する必要があると思う。ミニバンの背が高いのは「仕方なくそうなった」のであって、褒められることではないからだ。

[次ページへ続く]

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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