日産 セレナe-POWER燃費レポート│待望のフルハイブリッドを搭載したセレナの実燃費を徹底検証(5/7)
- 筆者： 永田 恵一
日産 セレナe-POWER実燃費レポート｜総合実燃費編
日産セレナe-POWER 総合実燃費
┗ノーマルモード:17.1km/L│エコモード:18.5km/L
| 日産 セレナe-POWER｜総合評価 | ||
|---|---|---|
| 車種名 | 実燃費 | パワートレイン |
日産 セレナe-POWER 2WD(FF) | 17.1km/L 18.5km/L（エコモード） | 1.2L／ガソリン |
日産 セレナハイウェイスターVセレクション 2018年2月計測・2WD(FF) | 13.9km/L | 2Lガソリン+マイルドハイブリッド |
トヨタ ヴォクシーハイブリッドZS 2017年7月計測・2WD(FF) | 18.2km/L | 1.8L／ハイブリッド |
ホンダ ステップワゴンスパーダ G・EX Honda SENSING 2017年10月計測・2WD(FF) | 19.7km/L | 2L／ハイブリッド |
セレナe-POWERは、ハイブリッドのミドルハイトミニバンとして及第点の燃費を含めたハイブリッドシステムの完成度や、プロパイロットの劇的な進歩など、全体的には期待通りの仕上がりであった。しかし、それだけに高級感を覚えることもあるハイブリッドシステムに、主に乗り心地が該当する車そのもの質が追い付いてない点は少し残念であった。
最後に、値が張るハイブリッドカーを買う際に重要な要素である損得勘定をしてみよう。
Sハイブリッドとe-POWERのセレナの価格差は約50万円。だがe-POWERはエコカー減税の免税と翌年度の自動車税の減額の合計が約12万円あり、実質的な価格差は38万円となる。
この38万円をどのくらい走ればペイできるかが重要な訳だが、レギュラーガソリン1リッターの価格を143円、燃費をテストデータからe-POWER18.5km/L、Sハイブリッド13.9km/Lで計算すると、1万kmあたりのガソリン代はe-POWERだと約2万6000円浮く計算となり、15万km走ればペイできる計算となる。
そこまで走らなくとも、e-POWERが処分する時に20万円高く処分できると仮定すれば7万km走行時点でのペイ、さらにe-POWERのエンジンは2リッターのSハイブリッドに対し1.2リッターのため年間5000円安いことも含めると6年6万km走行時点で差額のペイが可能となりそうだ。
といったことを総合すると、月並みの結論になるが走行距離がそれなりの多い人、予算に余裕がある、e-POWERに乗りたいという人なら、e-POWERを選ぶ意味は大きいのではないだろうか。
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1979年生まれ。26歳の時に本サイトでも活躍する国沢光宏氏に弟子入り。3年間の修業期間後フリーランスのライターとして独立した。豊富なクルマの知識を武器に、自動車メディア業界には貴重な若手世代として活躍してきたが、気付けば中堅と呼ばれる年齢に突入中。愛車はGRヤリスと86、過去には日本自動車史上最初で最後と思われるV12エンジンを搭載した先代センチュリーを所有していたことも。記事一覧を見る
自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。
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