マツダ 新型CX-8 燃費レポート|意外と良いぞ!?話題の3列シート・7人乗りSUVの実燃費を徹底検証!(4/6)

  • 筆者: 永田 恵一
  • カメラマン:小林 岳夫・永田 恵一
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新型CX-8実燃費レポート|高速道路編

マツダ CX-8 高速道路での実燃費19.0km/L

新型CX-8はラージサイズSUVながらディーゼルエンジンを搭載することもあり、高速道路ではガソリンエンジンを搭載するミドルクラスのセダンやハッチバック並みの燃費を記録。このクラスでこれだけ走れば文句の付けようがない燃費と断言できる。

なお冒頭に書いた通り高速道路編ではDPFの再生があり、負荷の高い高速道路でのDPFの再生は燃費への影響はそれほど大きくないが、それでも燃費の低下は否めない。そのあたりを踏まえると、新型CX-8は燃費に対するDPFの再生の影響が小さくなる長距離の高速道路での移動であれば20km/L程度の燃費も期待できそうだ。

さらに新型CX-8は70リッター以上の燃料タンクを持つため、高速道路のみであれば1回の給油で1000km走れる可能性が十分ある上に、後述するようにACCの完成度も高いだけにGT性能(長距離を快適に移動できる性能)も非常に高いといえる。

※ちなみにマツダのディーゼルのDPFの再生のペースは、筆者が1.5リッターディーゼルターボを搭載する現行デミオの初期型を1年間、約1万6000km所有した経験では、新車から走行距離5000kmまでが500kmに1回、5000km以降は200から300kmに1回程度だった。

マツダ CX-8の実燃費|高速道路編
パワートレイン実燃費

マツダ CX-8

2WD/2.2Lディーゼル

19.0km/L

マツダ CX-5

2WD/2.2Lディーゼル

22.3km/L

トヨタ ランドクルーザープラド

4WD/2.8Lディーゼル

14.1km/L

大きな進化は、4000回転以上でパンチを感じるようになったディーゼルターボエンジン

高速道路編では2.2リッターディーゼルターボエンジンの劇的な進歩を中心にレポートしよう。

登場から約6年が経ったマツダの2.2リッターディーゼルターボは、燃費と動力性能の高いバランス、MTであればエンジンを自分の手でコントロールできるという面での運転する楽しさも持つ未だに素晴らしいエンジンである。さらに、新型CX-8への搭載を期に施された改良でその素晴らしさはさらに磨きが掛かった。

まず、普段使う常用域も含め高回転域までトルク感や過給の立ち上がりも含めたアクセル操作に対するレスポンスが全域で向上し、全体的に今まで以上に乗りやすいエンジンとなっている。また、全域で回転フィールも静かかつスムースになっていた点も印象的だった。

アクセルを深く踏んだ際の絶対的な動力性能もCX-5ディーゼルを基準にすると、重量増よりもパワーアップの方が上回っているようだ。動力性能に関しては、これまでマツダの2.2リッターディーゼルターボは、ディーゼルエンジンながらイエローゾーン(タコメーターの赤い点線)が始まる5000回転までガソリンエンジンのように軽く回るのが特徴だった。それが新型CX-8では、4000回転以上でパンチを感じるようになったのも大きな魅力であり進化といえる。

それだけに、現在2.2リッターディーゼルターボを搭載するアクセラ、アテンザ、CX-5へのこのエンジンの早急な搭載を望みたい。

なお、トップギアの6速での100km/h走行時のエンジン回転数は2000回転だった。

大船に乗ったような重厚感やドッシリ感、安心感

高速道路ではACCを試してみたところ、マツダのACCは以前からそうなのだが、先行車に対する加減速は運転の上手い人にようにスムースかつ、四段階から選べる車間距離もそれぞれ適切と非常に完成度は高い。レーンキープシステムは高速道路では直線、緩いコーナーともに控えめにアシストするという印象だった。

レーンキープシステムといえば、高速道路でのテスト中天気が良かったこともあり、サンバイザーを使っても間に合わないほどの強い日差しに遭遇。日差しのせいで写真の通り高性能単眼カメラからの情報を基にする緊急ブレーキ機能、レーンキープシステムや車線逸脱警報は一時機能を停止してしまった。

このことは新型CX-8だけなく、カメラを使う運転支援システム全体の問題であるが、完全な自動運転を目指すにあたっての大きな問題と痛感した。

>>次のページは:総合評価

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永田 恵一
筆者永田 恵一

1979年生まれ。26歳の時に本サイトでも活躍する国沢光宏氏に弟子入り。3年間の修業期間後フリーランスのライターとして独立した。豊富なクルマの知識を武器に、自動車メディア業界には貴重な若手世代として活躍してきたが、気付けば中堅と呼ばれる年齢に突入中。愛車はGRヤリスと86、過去には日本自動車史上最初で最後と思われるV12エンジンを搭載した先代センチュリーを所有していたことも。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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