スカイラインクロスオーバー 実燃費レビュー【vol.3 200-300km】(1/2)
- 筆者: 金子 浩久
- カメラマン:オートックワン編集部
オフロードでも高い快適性を見せるクロスオーバー
国道52号は、富士川に沿いながら、北上している。
「電気の周波数が東側が50ヘルツで、西側が60ヘルツに別れているのって、この川だったっけ」富士川という名前を聞いて、小学校の理科で習ったことを思い出した。
「そうですね。東京電力の営業区が50ヘルツで、中部電力の営業区が60ヘルツという、その違いですよ」
Y君は、物識りだ。途中、富士川の河原に出られるところを見付けたので、安全を確認しながらゆっくりと降りていってみる。
試乗車は4輪駆動で、最低地上高も普通の乗用車よりは高い。購入したユーザーは、舗装路だけでなく、たまにはこうした凸凹のあるところも走りたくなるだろう。僕だって、走ってみたい。
富士川の河原は、陸に近い方は踏み固められた泥や砂地だが、川に近付くにつれて石が増えていく。そして、その石の直径が大きくなっていく。
大きな石を見逃さないでクルマを進めないと、フロアや燃料タンク、サスペンションの取り付け部分などをヒットしてしまう。だから、あまり速度は出せなかったが、それでもオフロードでの快適性の高さの片鱗をうかがうことはできた。
舗装路では静かに走っていたのに、オフロードに足を踏み入れると、途端にアゴを出すSUVも時々ある。ガタガタと路面の凸凹を吸収できず、乗員も荷物も一緒に揺すられるような、“なんちゃってSUV”だ。
スカイラインクロスオーバーの走りっぷりは舗装路の延長線上にあるもので、石の続く上を走っても、しっとりとした乗り心地には変わらなかった。
国道52号をさらに進み、のりピー騒動で話題に上がった身延町に入ったところで、僕らの後ろに脇道から、一台のスカイラインが合流してきた。
1990年代中盤のR33というコードナンバーを持つ9代目。ガングレーの2ドア。!!!!!!。ガングレーの25GTSなら、去年、ちょうどこの身延町で取材したことがあるじゃないか!
『NAVI』という自動車雑誌で僕が16年間連載している「10年10万キロストーリー」のために、スカイライン25GTSに14年間で20万キロ近く乗り続けている松野さんを、ご自宅へ訪ねたのだ。
R33スカイラインはヒットしたけれど、最近ではもうあまりその姿を見掛けることも少なくなってしまった。もしかしたら、後ろを走っているのは松野さんじゃないのか!?
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