トヨタ ウィッシュ 実燃費レビュー【vol.3 200-300km】(1/2)
- 筆者: 金子 浩久
- カメラマン:オートックワン編集部
上田市には思い出がある。15年前、上田市を訪れた時に「刀屋」という蕎麦屋で蕎麦を食べたのだ。
「刀屋」のことは当時、夢中になっていた池波正太郎の本で読んで知っていた。駅前辺りにあったのは憶えているのだが、ほぼ方眼状になった道筋のどこかなのだが、なかなか辿り着けない。
でも、ウイッシュにオプション装着されたカーナビで、「食」という項目から「上田市」「蕎麦」「刀屋」と検索していくと一発で出て来て、「刀屋」の場所は現在地のすぐ近くにあった。便利になったものだ。
打ちたて、揚げたての蕎麦は美味しかった。分量と値段に驚かされるのも変わらない。一般的な蕎麦屋の2倍から3倍はある。当時の値段は憶えていないが、今回は、ざる蕎麦の普通盛りが700円。でも、普通と言っても、普通じゃない量。初めて入ったらしいお客が、よく周囲を確かめず、大盛りを注文していた。
「お客さん、分量をご存知ですか?ウチの大盛りは1キロあるんですよ」
美味くて、安くて、気取っていない。だから、12時前なのに、ほぼ満員だ。
「以前は、店の斜め前にたしか映画館があったんだ。再開発で、なくなっちゃったのかな」
Yさんと満腹の腹をさすりながら、駐車場に戻る途中に、映画館「上田でんき館」は新装となって営業していた。
コンクリート打ちっ放しのモダンな建物は、1998年に「景観賞」を受けたとプレートが掲示されている。
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