スバル 新型インプレッサの2リッターと1.6リッターを“実燃費”比較!果たしてその差は!?(2/2)

スバル 新型インプレッサの2リッターと1.6リッターを“実燃費”比較!果たしてその差は!?
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スバル 新型インプレッサ 2リッター・1.6リッター 実燃費比較/郊外路編

スバル インプレッサスポーツ 2リッター搭載モデルスバル インプレッサスポーツ 1.6i-LアイサイトAWD

自動車メディアの記事において現行インプレッサのハンドリングや乗り心地といった走行性能に関する評価は、目下絶賛の嵐だ。

実際、筆者も現行インプレッサのプロトタイプにクローズドコースで乗った時には「とにかくクルマが意のままに動いてくれる、いつまでも運転していたい」と強く感じた。そして、公道で2.0i-Sアイサイトに乗ってみてももちろん大きな不満はなく、良いクルマといえるレベルに仕上がっているのは事実である。

しかし、筆者としてはSGPやインプレッサというクルマに対する“期待”があまりに大きいのか、普通に乗っていると「18インチタイヤの割に乗り心地はいいけど、中くらいの路面の凹凸で若干ドタバタする」「サスペンションの追従が間に合っておらず、輸入車ほどではない」「ハンドルのセンター(直進)付近の落ち着きをもう少し増してほしい」といった要望や改善が頭に浮かんでしまい、良くも悪くも「普通に乗っている分には、特にインプレッシブ(印象的)な部分を感じない」というのが率直な印象だ。

インプレッサというクルマは、特に最も売れるアメリカ市場においてはブレッド&バターカー(バターを塗ったトーストのように、ごく普通の人が毎日使うクルマ)という位置付けであり、目立つ部分や良い意味で刺激が無いというのもインプレッサの性格には合っているのかとも感じた。

だが(常識的な範囲で)走行ペースを上げると、前述の通りこれまでは大人しかったはずのインプレッサが、まるで別人のように頼りになるクルマへと変貌する。

具体的には、ペースを上げるとハンドル操作に対するクルマの動きの正確さが増し、路面の大きな凹凸をしなやかに吸収してくれる。さらにコーナーで路面の大きな凹凸に遭遇しても高い安心感を持って通過できるなど、条件が厳しくなればなる程に素性の良さが伝わり、プロトタイプをクローズドコースで乗った時のように「これは凄いクルマだ!」と感じられる。

スバル インプレッサ 2.0i-S アイサイト 郊外路燃費試乗結果

こういった凄さが、いわゆる輸入車が持ち合わせているようなステアフィールや乗り心地の良さなどであり、今後は普段使いの際にも“良いクルマ”と常に感じられるように成長してくれることを心から願いたい。

1.6リッターはスタッドレスタイヤを履いていたこともあり筆者の予想も含まれるが、基本的には2リッターと同じ印象だ。

しかし16インチという細くてゴム部分が厚いタイヤを履くのが幸いしているのか、サマータイヤを履けばよりしなやかな乗り心地と軽快なハンドリングを持つベストな現行インプレッサとなる予感がして、試乗してフィーリングが気に入れば1.6リッターを選ぶというのもありなのではないかと思う。

スバル インプレッサ 1.6i-L アイサイト 郊外路燃費結果

郊外路での燃費は2リッターが“12.7km/L”1.6リッターが“14.0km/L”と、1.6リッターが2リッターを約10%上回る結果となった。

【郊外路における実燃費】

スバルインプレッサスポーツ2.0i-Sアイサイト AWD/12.7km/L

スバルインプレッサスポーツ1.6i-Lアイサイト AWD/14.0km/L

マツダ アクセラセダン 15S/17.3km/L

スバル 新型インプレッサ 2リッター・1.6リッター 実燃費比較/市街地編

スバル インプレッサスポーツ 2リッター搭載モデルスバル インプレッサスポーツ 1.6i-LアイサイトAWD

市街地編では、ドライバビリティ(運転のし易さ)や市街地でのアイサイトやアイドリングストップの印象をお伝えしたい。

ドライバビリティに関しては2リッター、1.6リッターともに低速トルクの太さに加え、CVTのマネージメントも燃費向上のため極端にエンジン回転を下げることはなく、リニアトロニックというCVTの名称通り、リニアかつ自然なフィーリングでアクセル操作をすることが出来、非常に運転しやすい。

アイサイトは、市街地で使っても高速道路と同様に実にスムースな加減速を停止まで行ってくれるので、ドライバーの監視のもと安心してアイサイトに運転を任させることができ、うっかりミスを防ぐという意味での安全性向上や疲労軽減に絶大な効果を持つ。

また、現行インプレッサからパーキングブレーキは現行レガシィやWRX S4、レヴォーグと同様に電動タイプとなり、アイサイトに任せて停止するとそのままアイドリングストップとブレーキホールドが始まる点も非常に有難い。

アイドリングストップは、停止後にブレーキを踏み足すとアイドリングストップが開始するという止まりそうで止まらないことが多々ある渋滞中や一時停止といった場面で不必要なアイドリングストップが起きにくいという意味では理に適ったタイプで、エンジン再始動の際のセルモーターの音は小さく、再始動も素早くと、現代のアイドリングストップとしては及第点を与えられる仕上がりとなっている。

アイドリングストップの頻度や時間は2リッター、1.6リッターともにテストした日の気候であれば頻度はほぼ停止するたび、時間も停止中はほぼずっとと、燃費向上に対しそれなりに貢献していた。

スバル インプレッサ 2.0i-S アイサイト 市街地燃費試乗結果スバル インプレッサ 1.6i-L アイサイト 市街地燃費結果

市街地での燃費は、2リッターが“10.9km/L”1.6リッターが“11.8km/L”と、ここまでも1.6リッターが2リッターを約10%上回った。

ただし、市街地であっても追い越し車線に出る際の加速やペースの速い深夜早朝だと1.6リッターはアクセル開度が増えがちだったことを考えると、2リッターの余裕は大きな魅力となる。また、1.6リッターはアクセル開度が増えがちになると当然ながら燃費も落ちる傾向で、市街地でも走行条件によってはそれほど大きな燃費の差がないというケースも考えられそうだ。

【市街地における実燃費】

スバルインプレッサスポーツ2.0i-Sアイサイト AWD/10.9km/L

スバルインプレッサスポーツ1.6i-Lアイサイト AWD/11.8km/L

マツダ アクセラセダン 15S/11.9km/L

スバル 新型インプレッサ 2リッター・1.6リッター 実燃費比較/総評

スバル インプレッサ イメージ画像

【総合実燃費】

スバルインプレッサスポーツ2.0i-Sアイサイト AWD/13.0km/L

スバルインプレッサスポーツ1.6i-Lアイサイト AWD/14.3km/L

マツダ アクセラセダン 15S/15.6km/L

インプレッサは1.6リッター・2リッターともに、燃費に関してはガソリンエンジンを搭載するこのクラスのクルマとしては及第点ではないかと考えられる。

そして、現代のクルマにおいて強く求められる安全性能においては、予防安全・衝突安全ともに190万円台から用意されるクルマでありながら世界トップレベルの性能が与えられているという点は敬意を表さねばならないことであり、もし皆さんがその安全性能に魅力を感じているのではあれば即購入することを勧めたいと断言できる。

それだけに、前述したように普段使いでも感じられる素性の良さや、輸入車で例えるならばボルボ V40が持っているような内外装の華やかさなどに欠ける点が非常に惜しいところで、今後の改善を切に願いたい。

同時に、SGPに対して底知れないポテンシャルを感じたのも事実であり、次にSGPが採用されるクルマはインプレッサの最低地上高を上げたクロスオーバーである次期“XV”となるが、さらに次期WRXなど今後スバルから同社が追及する「安全と楽しさ」をどこまでレベルアップした車が出てくるかにも大きな期待を寄せてしまう。

最後に、インプレッサの2リッターと1.6リッターの選び方に関してだが、車両価格や若干の燃費の差といった金銭面に妥協できるのであれば、年間の自動車税が変わらないことも含めて、前述したようにパワーのある2リッターを選んだ方がよりインプレッサらしさを味わえて満足度も高いだろう。

しかし、見方を変えて1.6リッターの192万2,400円(FFの素の状態)あるいはセットとなるオプションも含めアドバンスセーフティパッケージを含めた213万8,400円という車両本体価格は割安感あるプライスである。そんなことを考慮すると、上級コンパクトカー並の価格で1クラス上の質感と世界トップレベルの安全性が手に入るインプレッサの1.6リッターの魅力も非常に大きい。

インプレッサは、予算に応じたグレードを選べば支払った金額以上の高い満足感を得られるクルマである、と認識して頂ければ幸いだ。

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永田 恵一
筆者永田 恵一

1979年生まれ。26歳の時に本サイトでも活躍する国沢光宏氏に弟子入り。3年間の修業期間後フリーランスのライターとして独立した。豊富なクルマの知識を武器に、自動車メディア業界には貴重な若手世代として活躍してきたが、気付けば中堅と呼ばれる年齢に突入中。愛車はGRヤリスと86、過去には日本自動車史上最初で最後と思われるV12エンジンを搭載した先代センチュリーを所有していたことも。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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