軽自動車の技術を取り入れた「トヨタ パッソ」の実燃費を測ってみた【燃費レポート】(4/5)
- 筆者: 永田 恵一
トヨタ パッソ 燃費レポート/市街地編
市街地編ではドライバビリティ(運転のしやすさ)、アイドリングストップの印象を中心にお伝えしたい。
パッソのドライバビリティは、ダイハツの軽乗用車と同様に太い低速トルク、CVTも含めアクセル操作に対してリニアでレスポンシブな、さらには全体的なマッチングやマネージメントの良いエンジンにより、深夜~早朝の流れの速い幹線道路でも浅いアクセル開度かつ低回転で流れに乗れることは高く評価できる。
アイドリングストップは、9km/hからエンジンストップが始まると公表されているが、実際の試乗では停止してからブレーキを踏み足すことでアイドリングストップが開始する事もある。
また、停止前からエンジンが止まる場合は停止寸前に「ガッタン」という不快な揺り返しを防ぐためにブレーキの踏力(踏み方)を微調整すると不必要なアイドリングストップが起きがちだが、そういったことが少ないのは好ましい。
アイドリングストップの頻度は、エアコンを頻繁に使用するような場面では停止に対して70%程度、さらにエンジンが再始動してしまうこともしばしばであったため、例えばスズキの「エコクール」のようなエアコンの冷気を蓄えることでアイドリングストップの頻度、時間が増えるような対策を進めて欲しい。エンジン再始動に関してはセルモーターの音量、再始動の早さともに及第点といえる。
アイドリングといえば、アイドリング中の振動は非常に大きくてやや不快感も覚える。基本設計の古い3気筒エンジンというハンデはあるにせよ、マーチやノートといった日産の3気筒エンジンでそういった不快感を覚えることがないのを考えると、振動の低減かアイドリングストップ時間の延長といった対策を望みたい。
また自立自動ブレーキの「スマートアシストII」には先行車発進お知らせ機能も付くが、試してみたところ感度が鈍く作動が遅い点は要改善ポイントだ。
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