「ヴェルファイアハイブリッド」と「アルファード」の実燃費を比べたら“期待と異なる”結果に(4/5)

「ヴェルファイアハイブリッド」と「アルファード」の実燃費を比べたら“期待と異なる”結果に
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「トヨタ ヴェルファイアハイブリッド」燃費レポート/市街地編

トヨタ ヴェルファイアハイブリッド“エグゼクティブラウンジ”市街地での燃費走行イメージ

市街地編では、主にハイブリッドシステムの動きとアダプティブクルーズコントロールの印象をお伝えしたい。

トヨタのハイブリッドシステム自体がもう当たり前となっているため、特に目新しいところはなくおさらいに近いレポートとなるが、動きとしては

バッテリー残量が十分であればモーターのみでスタート→あとは車がエンジンとモーターが使い分けるハイブリッド走行をしてくれる→減速時には回生制動でバッテリーに電気を戻す

というのが主な動きで、市街地では毎度のことながらトヨタのハイブリッドはモーターでのスタート、エンジンが加わる際の動きの少なさなど全体的に非常にスムースで、市街地では運転が非常に楽なことは相変わらずの美点と言える。

EV走行中のメーター内表示

なお、モーターでスタートした後のエンジンが掛かるタイミングは10km/h台と他のトヨタのハイブリッドカーに比べると早めで、ボタン操作で選択できるEV走行モードの上限は他のトヨタのハイブリッドカーと同様の60km/hであった。

またアルファード&ヴェルファイアハイブリッドにもガソリン車のアルファード&ヴェルファイアと同じく「エコモード」が備えられるが、その効果はガソリン車と同じようにアクセルレスポンスがいい意味で鈍い、穏やかになる、エアコンの効きがマイルドなるといったもので、デメリットはないのでフル乗車時時などを除いて基本的にはオンにしておくことを勧めたい。

全車速追従機能付レーダークルーズコントロール 作動中表示
全車速追従機能付レーダークルーズコントロール 車両停止時表示電動パーキングブレーキ

そして停止まで対応するアダプティブクルーズコントロールに関しては、市街地で使ってもその完成度の高さに驚かされた。

まず停止のためのブレーキ、停止から先行車が動いた際の加速のスムースさ(加速のスムースさはモーターで発進するハイブリッドであることも有利なのかもしれない)は日本トップレベルのスバルのアイサイト以上の面もあるほどだった。

またアルファード&ヴェルファイアは全グレードに「電動パーキングブレーキ」と「ブレーキホールド機能」が標準装備されるが、ブレーキホールド機能はアダプティブクルーズコントロールとも連動しており、オンにしておけば車が自動停止するとそのままブレーキホールド機能が作動してくれることも有難い。

優秀なアダプティブクルーズコントロール、ブレーキホールド機能、さらにアルファード&ヴェルファイアは着座位置が高く、遠くまでよく見渡せるため(その分乗降性は1列目シートに座る際Aピラーのアシストグリップを使う必要があるなどよくないが、その分周りを見下ろすような視界である点も人気車となっている理由の1つだろう)、この3つの要素が揃うと渋滞も時間に余裕さえあればそれほど苦にならないというのも大きな発見であった。

その他、アダプティブクルーズコントロール関係でお伝えしたいこととしては、

・雨天だとワイパーが一番速いスピードになるとアダプティブクルーズコントロールの機能を停止してしまうこと(それでもトヨタのアダプティブクルーズコントロールはワイパーが常時作動になる機能を停止するケースが多かったのを考えれば大きな進歩だ)

全車速追従機能付レーダークルーズコントロール 先行車発進時表示

・信号などで先行車が発進した際のお知らせがメーター上だけでなく、音での警告も欲しい

といったことが挙げられる。またアダプティブクルーズコントロールのコントロールの完成度が高いだけに、運転支援システムとして斜め後ろの後続車の警告や車線逸脱警報、レーンキープ関係なども欲しいところだ。

もっともトヨタの運転支援システムは、高額車では最近ランドクルーザーに装着されたセーフティセンスPと呼ばれる周囲の情報をミリ波レーダーと単眼カメラから収集するタイプのものに移行するタイミングであるので、アルファード&ヴェルファイアもセーフティセンスPに変わった際には運転支援システムのさらなる充実化が期待できそうだ。

ヴェルファイアハイブリッドの市街地における燃費は「10.2km/L」

市街地での燃費は、2.5リッターガソリンの「7.8km/L」よりも約30%良い値の「10.2km/L」とハイブリッドカーの面目は保ったものの、ハイブリッドカーへの期待値を考えると物足りないともいえる値であった。

燃費が今一つ伸び悩んだ要因としては前述の通り車重の重さ、バッテリー性能と回生制動の性能が追い付いていないことに加え、それほど気温が高かったわけではないもののアルファード&ヴェルファイアハイブリッドも今やハイブリッドカーでは当たり前となった駆動用バッテリーの電力で作動する電動エアコンであるにも関わらず、2.5リッターガソリンと同じように広大なキャビンの気温を維持するためアイドリングストップ中にエアコンを作動させるためエンジンが再始動してしまったことが多々あったことが挙げられる。

当然、エアコンがいらない気候のいい時期であれば市街地での燃費は大きく向上することも考えられるが、ミニバンの実用燃費の向上という面では暑い時期、寒い時期でも極力アイドリングストップ時間を延長しながらキャビンの快適性を維持するための対策を考えてほしいところだ。

トヨタ ヴェルファイアハイブリッド 市街地における実燃費/10.2km/L

トヨタ アルファード2.5G 市街地における実燃費/7.8km/L

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永田 恵一
筆者永田 恵一

1979年生まれ。26歳の時に本サイトでも活躍する国沢光宏氏に弟子入り。3年間の修業期間後フリーランスのライターとして独立した。豊富なクルマの知識を武器に、自動車メディア業界には貴重な若手世代として活躍してきたが、気付けば中堅と呼ばれる年齢に突入中。愛車はGRヤリスと86、過去には日本自動車史上最初で最後と思われるV12エンジンを搭載した先代センチュリーを所有していたことも。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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