【燃費】ホンダ N-WGN 燃費レポート/永田恵一(1/5)

  • 筆者: 永田 恵一
  • カメラマン:オートックワン編集部
【燃費】ホンダ N-WGN 燃費レポート/永田恵一
ホンダ N-WGN フロントエクステリア ホンダ N-WGN リアエクステリア ホンダ N-WGN イメージ1 ホンダ N-WGN イメージ2 ホンダ N-WGN イメージ3 ホンダ N-WGN フロントフェイス ホンダ N-WGN テールイメージ ホンダ N-WGN テールイメージ2 ホンダ N-WGN タイヤ&アルミホイール ホンダ N-WGN インパネ1 ホンダ N-WGN インパネ2 画像ギャラリーはこちら
ホンダ N-WGN フロントエクステリアホンダ N-WGN リアエクステリア

「ホンダ N-WGN」は、N-BOXから始まったホンダの軽自動車「Nシリーズ」の第4弾として昨年11月に登場した。

N-WGNが属するカテゴリーは、もはや軽自動車の代名詞とも呼べる「スズキ ワゴンR」や「ダイハツ ムーヴ」など全高1,600mm台のハイトワゴンだ。

N-WGNの土台となるプラットフォームはN-BOXやN-ONEと共通だが、エンジン、トランスミッションなどパワートレーン系に関してはN-BOXやN-ONEに対して大幅な改良が施されている。

具体的な改良ポイントを挙げていくと、エンジンではNAエンジン(58ps、6.6kg・m)に燃焼効率を改善することで燃費とパワーの向上に寄与する「ツインインジェクションシステム」を採用。また、圧縮比の向上のほかノッキング(異常燃焼)を防ぐ効果を持つ「ナトリウム封入バルブ」なども採用されている。

トランスミッションにおいては、CVTのファイナルギア(最終減速比)のハイギヤード化、軽量化などが施されている。

さらに全グレードに装備されるアイドリングストップも、N-WGNからターボ車(64ps、10.6kg・m)にも装備されることになったのに加えて、これまでのホンダ車のアイドリングストップは停止後にアイドリングストップが開始するタイプだったのに対し、N-WGNでは他社の軽自動車に近い約10km/hからアイドリングストップを開始するタイプに変更されるなど、ホンダが燃費の向上へ意欲的に取り組んでいることが分かる。

また、N-WGNはN-ONEと同等のグレード同士で比べると20kg程度軽量な点も、やや地味ではあるが見逃せないポイントである。

※前述のパワートレーン系に関してはN-BOXとN-BOX+が昨年12月に、さらにN-ONEも今年5月にN-WGNと同じ改良が施されており、燃費が向上している。

N-WGNのカタログに載るJC08モード燃費は、NAエンジン搭載車で「29.2km/L」、ターボ車で「26.0km/L」と「スズキ ワゴンR(NA 30.0km/L/ターボ 27.0km/L)」には劣るものの、「ダイハツ ムーヴ(NA 29.0km/L/ターボ 25.2km/L)」に勝る数値を誇っている。

ホンダ N-WGN フロントフェイスホンダ N-WGN テールイメージ

グレード展開はスタンダードな「G」系と精悍なエクステリアを持つ「カスタム」系に分かれ、それぞれに「NA」と「ターボ」が設定されている。

安全装備に関しても、全グレードにVSA(姿勢制御システム)が標準装備されるほか、追突軽減ブレーキも「シティブレーキアクティブシステム」と呼ばれる軽自動車ではスタンダードな約30km/h以下の速度域で作動するタイプが、サイド&カーテンエアバッグとセットとなるA(あんしん)パッケージという形でNA車にはグレードとして、ターボ車には標準装備される。

今回の燃費テストでは、「G」系でNAエンジンを搭載する「G・Aパッケージ」(128万5,715円)を起用。

テストは6月4日(水)の9時に開始し19時頃に帰京するというスケジュールで、前回レポートしたヴェゼル 1.5リッターガソリンモデルと同時に行った。天候は終日晴天で、最高気温が29度と7月上旬並だったことに加えて湿度も高かった。交通状況は全体的に比較的スムースであった。

なお、当企画では走行モードは基本、ノーマルモードを選択することがルールとなっているが、N-WGNの場合はエコモードにあたる「ECON(イーコン)モード」がデフォルトになっており、解除するとアイドリングストップも一緒にオフとなってしまうため、今回はデフォルト状態となるECONモードでテストを実施していることをご了承頂きたい。

燃費測定の基本ルール

ホンダ N-WGNで高速道路燃費を測定中/湾岸道路6

・燃費の測定は、車両に純正搭載されている車載燃費計を使用

・スピードは流れに乗ったごく一般的なペースで走行

・車両の状態もエアコンは快適に過ごせる温度(オートエアコンなら25度)に設定

・走行モードが選択できる場合にはノーマルモードを選んで走行

試乗ルート1「高速道路」

燃費試乗ルート1「高速道路」

首都高速都心環状線芝公園ランプから首都高湾岸線を経由し、東京湾アクアラインから最近開通した圏央道の茂原長南インターに向かうというルート。

道路にアップダウンは少なく、流れは区間全体を通しおおよそ80km/h程度。道のりは約70km。

試乗ルート2「郊外路」

燃費試乗ルート2「郊外路」

茂原長南インターを降り、国道409号線を西に進み、交差する国道297号線を北上し、東京湾に近い千葉県市原市内の国道16号線まで向かうルート。

道路にアップダウンは少なく信号があまりない上に走行中の流れも良く、好燃費が期待できる区間と言える。道のりは約30km。

試乗ルート3「市街地」

燃費試乗ルート3「市街地」

千葉県市原市の国道16号線から国道357号線、途中から片側1車線になる国道14号線、都県境から蔵前橋通りを経由し、オートックワン編集部に戻るルート。スムースに流れることは少なく、渋滞路が多くを占める区間だ。

平均時速は15~18km/h程度で、イメージとしては混んだ東京都内の道に近い。道のりは約55km。

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永田 恵一
筆者永田 恵一

1979年生まれ。26歳の時に本サイトでも活躍する国沢光宏氏に弟子入り。3年間の修業期間後フリーランスのライターとして独立した。豊富なクルマの知識を武器に、自動車メディア業界には貴重な若手世代として活躍してきたが、気付けば中堅と呼ばれる年齢に突入中。愛車はGRヤリスと86、過去には日本自動車史上最初で最後と思われるV12エンジンを搭載した先代センチュリーを所有していたことも。記事一覧を見る

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