【燃費】日産 新型スカイライン(ハイブリッド・V37型)燃費レポート/永田恵一(1/5)

  • 筆者: 永田 恵一
  • カメラマン:和田清志/永田恵一
【燃費】日産 新型スカイライン(ハイブリッド・V37型)燃費レポート/永田恵一
日産 新型スカイラインハイブリッド フロントイメージ 日産 新型スカイラインハイブリッド リアイメージ 日産 新型スカイラインハイブリッド フロントフェイス 日産 新型スカイラインハイブリッド リア 日産 新型スカイラインハイブリッド サイドイメージ 日産 新型スカイラインハイブリッド ヘッドライト 日産 新型スカイラインハイブリッド フロントフェイス2 日産 新型スカイラインハイブリッド フロントグリル 日産 新型スカイラインハイブリッド インフィニティエンブレム 日産 新型スカイラインハイブリッド ドアミラー 日産 新型スカイラインハイブリッド 350GTロゴ 画像ギャラリーはこちら

スカイライン初のハイブリッドモデルで、高速道路、郊外、市街地における実燃費をテスト!

「日産 スカイライン」は、日本車では「トヨタ クラウン」と並んで50年以上の歴史を持つ、数少ないモデルである。

日産 新型スカイラインハイブリッド インフィニティエンブレム

スカイラインは、直6エンジンを搭載していた10代目モデル(R34)までは「日本人のためのスポーツセダン、スポーツクーペ」という位置付けの日本専用車であったが、V6エンジンにスイッチした11代目モデル(V35)からは海外では“インフィニティ”ブランドとして販売され、メルセデス・ベンツ CクラスやBMW 3シリーズを直接的なライバルとする、いわゆる「プレミアムカー」のポジションへと移行した。

昨年2013年11月に発表、今年2月に発売し13代目となった「新型スカイライン(V37)」も、海外では「インフィニティ Q50」としてすでに販売されている。

日産 新型スカイラインハイブリッド フロントイメージ日産 新型スカイラインハイブリッド リアイメージ日産 新型スカイラインハイブリッド フロントフェイス日産 新型スカイラインハイブリッド リア日産 新型スカイラインハイブリッド サイドイメージ
日産 新型スカイラインハイブリッド エンジンルーム日産 新型スカイラインハイブリッドエンジン

日本仕様のパワートレーンは、「3.5リッターV6エンジン」+「モーター」のハイブリッドのみだ。

なお、ガソリンエンジン搭載のスカイラインを求めるユーザー向けに、先代モデルの2.5リッターV6エンジン搭載車が大幅に値下げをして継続販売されている。

新型スカイラインハイブリッドに搭載されている「3.5リッターV6」(306ps)+「モーター」(68ps)のハイブリッドシステムは、フーガハイブリッドにも搭載されている1モーター2クラッチと同タイプだ。

このハイブリッドシステムの大きなメリットとしては、EV走行や減速エネルギーをバッテリーに貯める回生制動の際に、クラッチでエンジンを切り離すことができるため、エンジンに干渉されずEV走行や回生制動を高い効率で行なえることが挙げられる。

バッテリーもコンパクトで充放電性能に優れるリチウムイオンを採用していることもあり、JC08モード燃費は364psというシステム出力を踏まえると非常に優秀な「18.4km/L」(350GTハイブリッド)という数値をカタログに載せる。なお、新型スカイラインから1モーター2クラッチタイプのハイブリッドにも「4WD」が加わったことも、大きなトピックだ。

新型スカイラインで今、話題となっている世界初の装備「ダイレクト・アダプティブ・ステアリング」

日産 新型スカイラインハイブリッド ステアリング日産 新型スカイラインハイブリッド タイヤ&アルミホイール

新型スカイラインにおいて、ハイブリッドであること以上に大きな話題となっているのが、世界初となる「ダイレクト・アダプティブ・ステアリング」の採用だ。

ダイレクト・アダプティブ・ステアリングを簡単に説明すると、今までステアリングシャフトを介してステアリングの動きがタイヤへと伝わっていたが、ダイレクト・アダプティブ・ステアリングではステアリングの動きをステアリングシャフトを介さずにコンピューター制御でタイヤに伝えるというシステムである。

そのメリットとしては、ステアリングシャフトを介してタイヤが動くことによるステアリング操作に対する「反応遅れ」、不快な「キックバック」、轍などの外乱により「直進性が削がれる」ケースを無くせることなどが挙げられる。

現在のクルマはほとんど、アクセルペダルとアクセル操作を伝えるスロットルバルブが機械的に繋がっていない「ドライブ・バイ・ワイヤ」となっているが、そのステアリング版(ステアリング・バイ・ワイヤ)と考えれば良いだろう。

なお、ステアリング関係は非常に重要なクルマの操作系ということもあり、新型スカイラインにも実はステアリングシャフトが残されており、万が一の故障などの際にはシステム内に組み込まれたクラッチが繋がり、ステアリングシャフトを介したステアリング操作が可能になっている。

新型スカイラインハイブリッドには、運転支援や安全に関するシステムが充実!

また、安全装備や運転支援システムが充実していることも、新型スカイラインハイブリッドの魅力の一つである。

その内容としては、ミリ波レーダーを使って60km/hからの緊急停止が可能な「エマージェンシーブレーキ」、前方の2台前を走るクルマをモニタリングして危険が生じた際にいち早く警告を促し前述のエマージェンシーブレーキを作動させる「PFCW(前方衝突予測警報)」。

70km/h以上で高速走行中に、白線を検知してタイヤ角度とステアリングの操舵反力を調正してくれる「アクティブレーンコントロール」、車線を逸脱しそうな時にブレーキを使ってクルマを車線内に収めるLDP(車線逸脱防止支援システム)。

上記のほかにも、素晴らしく充実のデバイスがラグジュアリーグレードの「タイプP」とスポーツグレードの「タイプSP」に標準装備されている。

今回の実燃費テストでは、ラグジュアリーグレードである「350GTハイブリッド タイプP」(486万3,600円/JC08モード燃費「17.8km/L」)を起用。

テストは3月14日(金)の 早朝にスタートし、午後3時ごろに帰京するスケジュールで実施した。天候は「曇り時々小雨」で、最高気温は10度と、3月というよりは冬場に近いコンディションであった。

道路状況は3月の金曜日ということもあり、日中という時間帯を考えると市街地の交通量はかなり多かった。

燃費測定の基本ルール

・燃費の測定は、車両に純正搭載されている車載燃費計を使用

・スピードは流れに乗ったごく一般的なペースで走行

・車両の状態もエアコンは快適に過ごせる温度(オートエアコンなら25度)に設定

・走行モードが選択できる場合にはノーマルモードを選んで走行

試乗ルート1「高速道路」

日産 新型スカイラインハイブリッド 実燃費試乗ルート1「高速道路」

首都高速都心環状線芝公園ランプから首都高湾岸線を経由し、東京湾アクアラインから最近開通した圏央道の茂原長南インターに向かうというルート。

道路にアップダウンは少なく、流れは区間全体を通しおおよそ80km/h程度。道のりは約70km。

試乗ルート2「郊外路」

日産 新型スカイラインハイブリッド 実燃費試乗ルート2「郊外路」

茂原長南インターを降り、国道409号線を西に進み、交差する国道297号線を北上し、東京湾に近い千葉県市原市内の国道16号線まで向かうルート。

道路にアップダウンは少なく信号があまりない上に走行中の流れも良く、好燃費が期待できる区間と言える。道のりは約30km。

試乗ルート3「市街地」

日産 新型スカイラインハイブリッド 実燃費試乗ルート3「市街地」

千葉県市原市の国道16号線から国道357号線、途中から片側1車線になる国道14号線、都県境から蔵前橋通りを経由し、オートックワン編集部に戻るルート。スムースに流れることは少なく、渋滞路が多くを占める区間だ。

平均時速は15~18km/h程度で、イメージとしては混んだ東京都内の道に近い。道のりは約55km。

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永田 恵一
筆者永田 恵一

1979年生まれ。26歳の時に本サイトでも活躍する国沢光宏氏に弟子入り。3年間の修業期間後フリーランスのライターとして独立した。豊富なクルマの知識を武器に、自動車メディア業界には貴重な若手世代として活躍してきたが、気付けば中堅と呼ばれる年齢に突入中。愛車はGRヤリスと86、過去には日本自動車史上最初で最後と思われるV12エンジンを搭載した先代センチュリーを所有していたことも。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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