三菱自動車工業 開発本部 EV・パワートレインシステム技術部 吉田裕明 インタビュー(3/5)

三菱自動車工業 開発本部 EV・パワートレインシステム技術部 吉田裕明 インタビュー
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MiEVパワーボックスの活用法とは?

MiEVパワーボックスを使って、では、どのようなことができるのだろうか?

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【吉田裕明】電気自動車からの電気を使って何をするかですが、家電製品は100ボルト(V)なので、では何アンペアの電流を流せればいいかということになります。それでいろいろな家電製品を調べてみると、15アンペア(A)なら1500ワット(W)までの家電製品を利用できます。考えてみれば、一般的な家庭のコンセントって、100V、15Aなのですね。そこに落ち着きました。

たとえば、炊飯器、電気ポット、電子レンジ、液晶テレビ、洗濯機、ヘアドライヤー、IH調理器が使えます。具体的にどう利用するかですが、ビジネスユースでは、移動式店舗や屋台、屋外イベントで、電源確保が難しかったり、エンジン式の発電機の使用が難しかったりする環境で使えます。

あるいは、官公庁や自治体で、災害など非常時の移動式電源としてご利用いただけます。すでに、東京都内で警視庁と共同で、i-MiEVからの電気を使って信号機を稼働させる実験を2月に行いました。昨年の震災時に、交通が混乱しましたよね。そうした際に、信号を動かすことができます。

そして一般のお客様には、週末のレジャーや趣味など、たとえばキャンプをしたり、釣りや、天体観測をしたり、屋外で楽器演奏したりなどにご利用いただけます。先日私も、自分で乗っているi-MiEVで、〈燃やさないキャンプ〉というのをしてきました(笑)

とはいえ、電気自動車の車載バッテリーの電気を、他のことに使ってしまったら、クルマとして走れなくなってしまうではないかという懸念がある。

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【吉田裕明】おっしゃる通りですね。ですから、ちゃんとクルマとしての移動が可能であるように、電気残量の25%は車載バッテリーに残るよう、その時点で電気の供給を自動停止する仕組みにしています。電気がどれほど残った段階で停止するかを選択できるようにした方がいいとの意見もありましたが、一年の開発期間ではこれが精一杯のところでした。

具体的に、25%の電気が残る状況というのは、i-MiEVのGグレードの場合、総電力量が16kWh(キロワット・アワー=バッテリー容量:筆者注)ですので、4kWhに相当します。これで、どれくらいの距離を走行できるかと言いますと、JC08モードで45kmと計算でき、実走行で30~40km前後でしょうか。これは、一般道で1~2時間の移動距離といえます。

ある目的地までそれくらいの距離を、自宅から往復するとしたら、残りの使える電気容量は8kWhが限度でしょう。効率を考慮して、6kWh使うとして、100Vで60Aをどう利用するか考えるわけです。10Aの家電製品で6時間、もっと省電力の5Aくらいの物であれば12時間ほど使えると計算できます。

ざっくり言って、出先で半日から一日くらい電気を使えると考えればいいのではないでしょうか。

日帰りという前提で試算すると、そういう話になる。車載バッテリー容量の25%を残したところで、電力供給が停止する仕組みという安心機能をMiEVパワーボックスが備えていることを、吉田裕明の話から知ることができた。また、それだけの電気が残って、30~40kmほど走ることができるならば、その間に急速充電器のある場所を探し、さらにそこから遠くへ移動しながら旅を続けるということだってできなくはない。

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御堀 直嗣
筆者御堀 直嗣

1955年東京出身。自動車ジャーナリスト。玉川大学工学部機械工学科卒業。1978年から1981年にかけてFL500、FJ1600へのレース参戦経験を持つ。現在ではウェブサイトや雑誌を中心に自動車関連の記事を寄稿中。特に技術面のわかりやすい解説には定評がある。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。また現在では電気自動車の普及を考える市民団体「日本EVクラブ」副会長を務める。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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