欧州でも大人気!カテゴリー別だとブッチギリNo.1 「アウトランダーPHEV」人気の理由(2/2)
- 筆者: 森口 将之
- カメラマン:阿部昌也
個性派ぞろいの欧州でも存在感をアピール
実車に対面すると、まず今後の三菱各車に導入されるという「ダイナミックシールド」を採用フロントマスクに目がいく。
単に存在感があるだけではない。センターのブラック部分を左右から包み込むような造形で、人とクルマを守るという姿勢が伝わってくる、意味のある造形であることが好ましい。しかもパジェロなどこのブランドのSUVの流れも感じる。
リアもコンビランプ周辺がメリハリのある造形にリデザインされていて、これまでよりも格上の車種に見える。
特に好感を抱いたのは、内側に収まる菱形のクロームメッキのアクセント。三菱のブランドイメージを表現する技として、他車にも取り入れてほしい。
新型なら個性派ぞろいのヨーロッパの道でも、ひと目で三菱のアウトランダーと分かるし、従来より格上に見えるだろう。
電動走行を知り尽くした三菱らしい仕上がり
取材車のボディカラーも、その印象を盛り上げていた。ブラックの中にレッドパールを散りばめたルビーブラックパールが、落ち着きと躍動感を絶妙に両立していたからだ。
インテリアもクオリティアップ。取材したGプレミアムパッケージに標準装備される、レッドのステッチを入れたブラウンの本革内装や、漆塗りを思わせるピアノブラック仕上げのセンターコンソールが効いている。シートの座り心地もしっとりしていて、改良が実感できた。
走りでは乗り心地がまろやかになっていることを発見した。この面でも上質感がアップしていたのだ。でも床下にバッテリーを置いた低重心設計、前後にモーターを備えた電子制御4WDのおかげで、ハンドリングは安定している。
PHEVのシステムは不変。一般道ではほぼ電動で、発進停止は滑らか。ロードノイズは気にならない。パドル操作で回生ブレーキのレベルを選べることを含め、電動走行を知り尽くした三菱らしい仕上がりだ。
高速道路ではエンジンが主役になるものの、こちらも音や振動は抑えてあって存在を忘れるほど。パワートレインは最初からプレミアムレベルだったことが再確認できた。
そこにクオリティの高いデザインを融合させた新型アウトランダーPHEVが、オランダをはじめとする欧州でさらなる人気を獲得することは間違いないだろう。日本人として応援したくなった。
[Text:森口将之/Photo:阿部昌也]
この記事にコメントする