実はフランス車のような快適な乗り心地・座り心地!?乗ってみると分かる三菱 「eKワゴン」&「eKカスタム」試乗レポート(2/3)

実はフランス車のような快適な乗り心地・座り心地!?乗ってみると分かる三菱 「eKワゴン」&「eKカスタム」試乗レポート
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変更された5つの項目

(左)三菱 eKカスタム (右)三菱 eKワゴン

2015年10月22日に三菱「eKワゴン」&「eKカスタム」がマイナーチェンジを受けたから、改めて取り上げてみよう。

変更の内容として、まずは安全装備の充実がある。対向車や先行車を検知してハイ/ロービームを自動的に切り替えるオートマチックハイビーム、周囲の明るさに応じてライトを自動的に点消灯させるオートライト、車両の周囲を上空から見たような映像としてルームミラーの内部に表示するマルチアラウンドモニターを加えた。

これらを従来の時速30km以下で緊急自動ブレーキを作動できる赤外線レーザー方式のFCM-City、ASC(横滑り防止装置)と組み合わせて、Safety Package(セーフティパッケージ)として設定している。含まれる装備を価格に換算すると13~14万円だが、パッケージ価格は11万4480円だから割安だ。

三菱 eKカスタム
三菱 eKカスタム三菱 eKカスタム

2つ目はJC08モード燃費の向上。2WDのノーマルエンジン車は、CVT制御などの見直しで0.4km/L改善されて30.4km/Lになった。

2WDのターボ車は、アイドリングストップとアシストバッテリーを加えて2.8km/L改善されて26.2km/Lになる。ターボの数値は変更前の112%だから向上率が大きい。

3つ目は内外装の変更で、eKカスタムではバンパー付近を「アウトランダー」などに通じるダイナミックシールドの形状に仕上げた。eKワゴンもバンパー付近のデザインを変更してメリハリを強めている。

4つ目は運転感覚で、ショックアブソーバーの減衰力を変更して乗り心地を向上させ、電動パワーステアリングの操作性も良くなっている。

5つ目はグレード構成で、eKカスタムのみだったターボをeKワゴンにも搭載した。価格上昇は5万4000円。ターボを装着した対価では安い部類に入る。ホンダのNシリーズなどは、ターボ単体の価格を算出すると2~3万円に設定することもあるが、ほかの装備と組み合わせるから、実際の価格はそこまで安くない。

三菱 eKカスタム
三菱 eKカスタム三菱 eKカスタム

しかしeKワゴンT・Safety Packageは、G・Safety Packageにターボを加えて5万4000円の価格アップだから割安感が分かりやすい。

このほかにもボディカラーの変更などがあり、幅広く改善を施した。

とはいえ特筆すべき注目点は少ない。オートマチックハイビームは軽自動車では初採用だが、トヨタもSafety Sense P(トヨタセーフティセンスP)に含めているから、ヴィッツなどにも装着される。

またeKワゴンのようなノーマルボディの割安なターボ仕様も今では豊富だ。燃費性能を含めて、どうにかライバル車に追い付いた状況にとどまる。

ではどこが注目されるかといえば、4つ目の項目で触れた乗り心地など、運転感覚や居住性だろう。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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