BMW ミニクーパーS 試乗レポート(2/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
低燃費とハイパフォーマンスの両立
BMWは「Efficient Dynamics(エフィシェントダイナミクス)」を謳い、パフォーマンスを重視しつつも、少ない燃料消費で最大限に効率よくパワーを引き出すことに力を入れている。
一方のミニも、燃費やCO2排出量を抑えながらも、エンジン出力など走行性能を高めようという「MINIMALISM(ミニマリズム)」コンセプトの具現化を目指している。
中でも今回試乗したクーパーSは、ミニで唯一「TVDI」(=ターボチャージャー、バルブトロニック、ダイレクトインジェクション)のすべてを導入した新エンジンを搭載。低燃費とともに、高性能スポーツカーをカモれるほどのハイパフォーマンスを身上としている。
注目の「エンジン・オートマチック・スタート・ストップ機能」が作動する条件については、メーカー資料を引用・抜粋すると、主に以下のようになっている。
●前提条件
エンジン温度
トランスミッションがN(=ニュートラル)ポジション
クラッチペダルが操作されていない
エンジン回転数がアイドル回転に近い
エンジンフードがしまっている
運転手がシートベルトをしている
●ストップ作動抑止(作動しない)条件
車速が3km/h以上
電気システムのエネルギー要求(電気を沢山使う状況にある時)
クライメートコントロール要求(エアコンのデフロスターがマックス)
シートベルトを締めていない
●スタート要求条件
車速が5km/h以上
バッテリーのSOC(=充電率)が足りない
ブレーキバキュームが不十分(負圧が足りず、ブレーキが利かなくなりそうな時)
なお、システム自体はいたってオーソドックス。ある一部アイドリングストップ車のように、再始動しやすいようピストン位置の調整をするものではないし、坂道での発進をアシストする機構も付いていない。
印象としては、条件が整えば、かなり頻繁にエンジン停止する。そして、すでに日本にも存在する進んだアイドリングストップ車に比べると、再始動に要する時間は少々遅めだし、再始動時の音や振動もハッキリ体感する。
とはいえ、不快に感じるほどではない。むしろ、積極的にエンジンが止まったりかかったりすることを、「演出」として楽しませているような印象だ。また、ギアシフトインジケーターが備わり、エコドライブのためのシフトアップを促す。
ちなみに6速で100km/h走行時のエンジン回転数は2,500rpmだ。
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