1300馬力の超ド級スーパーカーEVとSUVを計画中?中国で大人気の謎会社「NIO(ニオ)」とは(2/2)
- 筆者: 桃田 健史
- カメラマン:桃田健史
上海ショーに登場した、大量生産型EV SUVの「ES8」
フォーミュラEへの参戦や、EP9による世界レコード樹立と派手な花火を連発しているネクストEV。次の一手は、大量生産型EVの販売だ。
今回、上海ショーに登場したのがSUVのES8だ。昨年、このクルマの噂が出た時、中国国内の報道では中国地場の中堅メーカーである安徽江淮汽車(ブランド名称:JAC)が年間20万台規模で生産する計画が進んでいると報じた。
だが、上海ショーの時点でNextEV側の説明では、中堅メーカーの長安汽車とのジョイントベンチャーを立ち上げ、2018年に製造を開始し、発売は中国やアメリカで2019年から行うという。
今回の出展されたES8は、量産を目的としたコンセプトモデルだが、外観上はごく普通のSUVでありEP9のような派手な雰囲気はまったくない。ただし、こちらも技術詳細がまったく公開されていないという、謎多きクルマである。
こうしてネクストEVが大量生産型EVに着手する姿勢を示した裏には、中国政府による次世代車の施策、NEV(ニュー・エネルギー・ヴィークル)法がある。同法が今年から本格始動することを受けて、中国EVバブルが起こっており、ネクストEVやファラデーフューチャーなど、打ち上げ花火が上手なベンチャーたちが登場してきたのだ。
>>謎が多い中国EVベンチャー「ネクストEV」のモデルを写真でみる
筆者はこれまで数十年間に渡り、世界各国で数多くのEVベンチャーの誕生と消滅を目の当たりにしてきた。
そうしたベンチャーの“ほぼ全て”が現存していないという事実を、日本人はしっかりと認識しておくべきだ。
[Text:桃田健史]
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