メルセデス・ベンツ 新型Sクラス 試乗レポート|老舗ブランドが打ち出す最高級セダンの新たな価値(2/2)

  • 筆者: 清水 和夫
  • カメラマン:メルセデス・ベンツ日本
メルセデス・ベンツ 新型Sクラス 試乗レポート|老舗ブランドが打ち出す最高級セダンの新たな価値
メルセデス・ベンツ S 560 long メルセデス・ベンツ S 560 long メルセデス・ベンツ S 560 long メルセデス・ベンツ S 560 long メルセデス・ベンツ S 560 long メルセデス・ベンツ S 560 long メルセデス・ベンツ S 560 long メルセデス・ベンツ S 560 long メルセデス・ベンツ S 560 long メルセデス・ベンツ S 560 long 画像ギャラリーはこちら

人とシステムがより良い関係を構築出来ている新型Sクラス

人とシステムのより良い関係は運転支援でも同じだ。レベル2とは言え、カメラによる標識認識や、地図から想定するコーナーの先読みが功を奏し、ACC(アダプティブクルーズコントロール/ディストロニック)で走っていても、前車がいなくても速度は自動で制御される。

今回のSクラスからディストロニックのスイッチがステアリングホイール上に移動し、左手の親指で操作できるようになった。

あまりきつくないコーナーはステアリングも自動で操舵されるが、あくまでも補助的操舵と理解すべき。だが、ハンドルに手を添えているだけで、システムが操舵し、システムがスロットルを加減する様子は、立派な自動運転のように思えてしまう。だが、制度的にはまだ運転手が責任を持たなかればならない。

100Km/hくらいで曲がるコーナーは安定している。というのは、実際は横Gも発生しているが、イン側にロールするネガティブ・ロールがアクティブ・サスの機能で可能なので、Sクラスなのに、コーナーが得意な感じだ。

乗ると元気にしてくれる”エナザイジング”機能とは!?

メルセデス・ベンツ S 560 long インテリア
メルセデス・ベンツ S 560 long COMANDディスプレイ

ユニークな機能として注目すべきは、ENERGIZING(エナザイジング=活力)という聞き慣れないシステムだ。

今年のCES(ラスベガスの家電ショー)で初めて発表された機能で、音楽やライティングやマッサージ機能で運転中のドライバーの感覚を癒やしてくれる。あるいは元気にさせてくれる。

担当者に話しを聞くと、例えばゴルフで大叩きして暗い気分で帰路につくとき、エナザイジングを立ち上げ6つある機能の内「Vitality 」を選ぶと元気がでる。「実際に試してみたがよく分からなかった」というと「あなたは暗い気分じゃなかったでしょ」と担当者は説明してくれる。

さらに歩行者回避可能な自動ブレーキやスマフォで操作できるリモートパーキング。コネクトシステムでは「Mercedes me connect」が全車標準搭載となり、「おもてなしサービス」が充実している。

ギミックのように思えるシステムも登場しているが、自動運転の時代に「何をもってして高級車なのか?」というメルセデスが自問したときの、アイディアが満載されている。外観はヘッドライトに縦3本のトーチが配された程度だが、中身は驚くほど進化していた。V8とアクティブ・サスのコンビネーションは、最良の乗り味を提供してくれていた。

[レポート:清水和夫/Photo:メルセデス・ベンツ日本]

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メルセデス・ベンツ S 560 long 主要諸元

メルセデス・ベンツ S 560 long

メルセデス・ベンツ S 560 long 主要諸元 [欧州参考値]
新車価格16,460,000円
JC08モード燃費-
駆動方式後輪駆動(FR)
全長5,255mm
全幅(車幅)1,899mm
全高(車高)1,494mm
ホイールベース3,165mm
トレッド(前)1,624mm
トレッド(後)1,637mm
最低地上高130mm
エンジン種類DOHC V型8気筒ツインターボチャージャー付
排気量3,982cc
エンジン最高出力345kW(469PS)/5,250~5,500rpm
エンジン最大トルク700N・m(71.4kgf・m)/2,000~4,000rpm
使用燃料無鉛プレミアム・ガソリン
トランスミッション電子制御9速A/T

※数値の一部は欧州参考値

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清水 和夫
筆者清水 和夫

1954年生まれ。1972年のラリーデビュー以来、国内外の耐久レースで活躍する一方、モータージャーナリストとして、自動車の運動理論・安全技術・環境技術などを中心に多方面のメディアで執筆し、TV番組のコメンテーターやシンポジウムのモデレーターとして多数の出演経験を持つ。近年注目の集まる次世代自動車には独自の視点を展開し自動車国際産業論に精通する。一方、スポーツカーや安全運転のインストラクター業もこなす異色な活動を行っている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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