メルセデス・ベンツ SL350 試乗レポート(4/4)
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- 筆者: 日下部 保雄
- カメラマン:島村 栄二
メルセデスのスポーツマインドはSLにも健在だ
新しいV6エンジンのメリットはそれだけではない。従来はV8の廉価版的な位置づけもあったが、SL350はマイナーチェンジによってスポーツカーらしいシャープさを手に入れ別の存在となった。
SL550のV8エンジンに比べてノーズが軽くてハンドル操作に素直に反応して気持ちよくコーナーを駆け抜ける。また7速のギアトロニックは多段化によってトルクバンドに乗りやすく、エンジンの美味しいところを使える。さらにマニュアル操作でシフトダウンした時はブリッピングをするので、変速ショックが少ない。
サスペンションのリセットもハンドリングに効果的な影響をもたらした。しなやかなストロークと抑えられたロールによって乗り心地とハンドリングのバランスが良い。
SL350を今までと同じラグジュアリースポーツだと思うと良い意味で裏切られる。メルセデスらしい高い直進安定性はもちろん従来どおり、リラックスしたクルージングを楽しみつつ、気持ちが乗ればスポーツカーのマインドも楽しめる。
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