メルセデス・ベンツ CLS Shooting Brake 試乗レポート/石川真禧照(2/2)
- 筆者: 石川 真禧照
- カメラマン:メルセデス・ベンツ日本
エコ性能の高さと、乗り手の欲求を満たす“ヤンチャ”な加速感が味わえる
ガソリンエンジンはV6・3.5L(CLS350)、V8・4.6Lツインターボ(CLS 500とCLS500 4マティック)、V8・5.5Lツインターボ(CLS63 AMG)が用意されている。
ディーゼルエンジンは直4・2.1Lのディーゼルターボ(CLS250 CDI)がべ-スエンジン。V6・3.0L(CLS350とCLS350 CDI 4マティック)も選べるが、ディーゼルの日本仕様は現時点では予定されていない。
ミッションは7速AT。アイドリングストップ機能も備えている。7速ATのシフトはAMGがフロアシフト、他はコラムから伸びている短いレバーでポジションをシフトする。
イタリアのフィレンツェで行われた海外メディア向け試乗会でハンドルをにぎったのは、CLS350・CL500・CLS63AMGのガソリン3車種。
ベースモデルのCLS350は、試乗時でも13.7km/Lの燃費を出すなど、エコ性能の高さが印象的。しかし、試乗車に装着されていたタイヤ(ピレリーPゼロ、フロント255/35R19、リア285/30R19)とサスペンションのマッチングが合わず、上下動が多くて落ち着きにかけていた印象。
試乗したCLS500はFRだったが、日本仕様は4マティックになる。4.7Lツインターボエンジンは1500回転からレスポンスが良く、スポーツワゴンの雰囲気。ベストバランスのモデルだ。4WDのシューティングブレークというのもちょっと心を引かれる。
圧巻は63AMG。最近のAMGは以前にも増して“ヤンチャ”な設定が目につく。
このモデルも2500回転をオーバーすると、野太いサウンドを周囲にまき散らしながら、頭の血が引いていくような加速を体感させてくれる。それでも、試乗中の燃費はを9.9km/Lを記録した。
このクルマのオーナーになったら、月に1度は富士スピードウエイに行き、直線で思いっきりアクセルを踏まないと欲求不満になりそうだ。
結論として、CLSシューティングブレークは、初代CLSに乗っているオーナーに勧めたい。新型のCLSのスタイリングはどうも好きになれなかったあなたのためのクルマです。
この記事にコメントする