メルセデス・ベンツ新型CLクラス 海外試乗レポート(2/2)
- 筆者: 石川 真禧照
- カメラマン:メルセデス・ベンツ日本
新開発V8エンジンは太いトルクとツインターボで余裕のクルージング
新開発のV8、4.7Lエンジンのフィーリングを味わうためにDレンジにシフトして走り出す。トルクがさらに太くなったV8は、アクセルONでの音の高まりもなく、大柄な2ドアクーペを軽々と走らせる。
最初の信号が赤になり、ブレーキを踏む。クルマが停止すると同時に、タコメーターの針が0(ゼロ)を示す。エンジンが停止した。Eモードで走行するとアイドリングストップが機能するのだ。
ブレーキペダルから足を離すと瞬時にエンジンも始動する。この間のタイムラグはなく、実に自然なフィーリング。エンジン停止時にクランクシャフトがどの位置で止まったかをセンサーが検出し、再スタート時にはピストンが始動に最適な位置にあるシリンダーを選んで、最初の点火を行う。だから始動に時間がかからない=スムーズなのだ。
加速も太いトルクとツインターボでとてもスムーズ。ターボは1600~4750rpmの間で600Nm以上のトルクを生み出す。この余裕は高速走行時にも感じられる。
100km/h走行中のDレンジ(7速)は1500rpmという超低回転域。アクセルペダルに足をのせておくだけで、100km/h巡航が可能なのだ。
ハンドリングはABC(アクティブ・ボディ・コントロール)が常にクルマの動作を監視している。少しでも不自然な動きになれば、瞬時に安全方向に修正してくれる。この安全性能もCLの魅力だろう。
現行のCL550でも1589万円というCLクラスだが、このニューエンジンを搭載したモデルは、今秋にも日本に上陸する予定になっている。
さらに、同時にCL63 AMGも入ってくる。このAMG仕様もV8エンジンが完全に新しくなり、さらにパワフルになっている。
今回の試乗ではCL63 AMGは乗ることができなかったが、同じエンジンのS63 AMGを試乗したので、フィーリングについてはそちらを読んでほしい。
さらにもう一台。CL65 AMGのニューモデルもハンドルを握ったのだが、現行モデルでも3020万円という超高額モデルのV12、6.0Lツインターボエンジンは、さらに洗練され、ラグジュアリーさと豪快さが見事に調和されていた。これはまさにドリームカーだ。
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