[試乗]世界一厳しい日本のディーゼル排ガス規制に適合/メルセデス・ベンツ Cクラス「C220d」ミニ試乗レポート(2/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
本日9月28日に発表されたばかりの「C220dアバンギャルド」を緊急試乗!
今回Cクラス「C220d」に新採用された2.2リッター 直列4気筒クリーンディーゼルターボエンジンは、既にEクラスの「E220ブルーテック」等にも搭載され、また同型ディーゼルエンジンをベースにしたハイブリッドが、8月末に発表されたSクラスの「S300h」に採用されている。
C220dで大きく異なるのはトランスミッションだ。
E220ブルーテックやS300hは7速ATだが、CクラスのC220dには「9G-TRONIC」9速ATが採用される。さらなる進化を遂げた。
そこで今回は、本日9月28日に発表されたばかりのCクラスセダン「C220dアバンギャルド」(559万円)を都内で緊急試乗した。
ひとたび走り出せばディーゼル特有のノイズはほとんど気にならない
「C220dアバンギャルド」を発進させてまず気付いたのはエンジンノイズだ。ディーゼルでは静かな部類に入るが、ガソリンエンジン並みとはいい難い。若干ゴロゴロとした粗い音が聞こえる。
ただしエンジン回転が上昇しても音量はさほど増えない。速度が時速50km程度になると、タイヤが路上を転がる音も大きくなるので、エンジンノイズは相対的に目立たなくなった。せいぜい1000~1200回転も回せばノイズのボリュームも下がり、違和感が生じることはない。
動力性能の面では、前述のようにATが9速でキメの細かな変速が行われ、なおかつトルクコンバーター式だから、少しアクセルを踏み増すとエンジンは1400回転程度に高まる。上手に融通を利かせながら、ディーゼル特有の駆動力が得られる回転域に合わせる。
9速ATのメリットが最大限生かされた柔軟なセッティング
C220dの最高出力は170馬力(3000~4200回転)、最大トルクは40.8kg-m(1400~2800回転)。今日のディーゼルエンジンの典型的な特性で、低い回転域の粘りがあるから運転がしやすい。
ディーゼルが苦手とされる吹き上がりもおおむね良好だ。Dレンジでフル加速した時のシフトアップは4500回転付近。それなりに回転を高めてシフトアップするため、違和感は生じにくい。
またこの時にも9速ATのメリットを実感できる。急いで加速したい時は動力性能が有効に活用され、ゆったりと走る時は実用回転域を維持しながら、速度に応じて滑らかな変速操作が行われる。
[C220dの買い得度について検証する・・・次ページへ続く]
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